人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

ファーミネイト

この頃一番頑張っている家事は、ファーミネイト、つまり猫のブラシがけだ。

「ファーミネーター」と名付けられた良く取れる(「良く抜ける」の間違いなんじゃないかと思うほどだ)ブラシを買ってから、こればかりである。

舞台効果のようにブアブアと猫の毛を舞い上げながら、ちょっとした針山ぐらいなら作れそうな程の毛の塊を製造していく。

毎日だ。

ハゲるのが早いか、私が飽きるのが早いか。

今週はほぼ半分ゴールデンウィークだったし、明日はもう土曜日だし、何だかやる気が出なくて眠くなる。

何かファーミネイト(このような単語はないので、人に使わないで下さい)ほど楽しく夢中になれる事はないだろうか。

そうだ、庭をファーミネイト(応用。)しよう!

こう見えても芝刈り、雑草抜きと、結構庭を愛でているのだ。去年から。

そう言えば、家の裏側には大きなタンポポが生えていたな。

隣にも同様に生えていたが、先に抜かねば。

隣にはいつも植木鉢に綺麗な花が咲き乱れているが、お前よりも早くタンポポを抜くのだ、恥を知るが良い。

ついこの間雑草を抜いたばかりのはずだが、もう次の世代が支配しようとしていた。

映画のゾンビほどの繁殖力だ。

その大ボス「トゲッソー」は、前回より大きく育っていたので脱力した。

ハサミを部屋に取りに戻るのも面倒だし、軍手で軽くつかんでみたが、本気で痛い。

そこで隣の庭を見ると、ちょうどこちらとの境目の柵ギリギリのところに、ウチのタオルが落ちていた。

お~、飛んでいたか、でかしたぞ。

それを柵の隙間から取り出し、トゲッソーに巻いて引っ張ったら呆気なく根っこごと抜けた。

やた~~!!

ボスにはタオル召還で1発だ。

長~く伸びたタンポポは、綿毛すらすっかりなくなって辛うじて立っていた。

ナム~、と引っ張ると、ブチッと千切れて根っこがしっかり残った。

実は厄介なのはこっちだったか。

裏ボス・タンポポの攻略法、求む。

そしてもう1つ厄介なのは、クローバーのような三つ葉の草だ。

緑とド紫と2色いたが、これはもうハンパな増え方ではない。

縦に伸びずに広がっていくので、芝であるはずの庭の色が三つ葉色になりつつある。

こいつは芝の間を這っているので、これだけをきれいに取ろうと思うと相当な労力を必要とする。

しかしだ。

あちこちに伸びていく根だか茎だかをたどり、この三つ葉だけがきれいに取れると非常に気持ちがいい。

こんな楽しい作業は中途半端にやってはいけない。

来週にとっておこう。

これで来週の家事は、猫の毛抜きと庭の三つ葉抜きで終わりそうな予感だ。