人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ジョジョ・ラビット

第2次世界大戦末期のドイツを描いたアメリカ映画だ。

どこかコミカルで軽い中に、ずっしりと刺さるものがある。

       

 監督:タイカ・ワイティティ

 キャスト: ローマン・グリフィン・デイヴィス、 トーマシン・マッケンジー

 

父親は戦場から帰らず姉は死に、母親と二人で暮らしていた10歳の少年ジョジョ。

父親のいない寂しさを埋めるかのようにヒトラーに傾倒し、少年キャンプに参加。

ところが訓練でケガを負い、自宅待機となってしまう。

臆病なジョジョには、「心の中のヒトラー」がいつもいた。

ヒトラーはジョジョを励まし、ジョジョを助け、ジョジョを叱り、ジョジョはそれを頼りに生きて来たのだ。

そんなジョジョの家に、まさかユダヤ人が匿われていたとは・・・。

 

ジョジョはユダヤ人を人間とみなさず、ユダヤ人のエルサはジョジョを軽蔑する。

ふたりの交流は決して順調ではないところに、もどかしさを感じる。

10歳のジョジョはまだまだ子供で、平気で噓をつき、エルサを傷つける。

これは戦争映画ではあるが、ジョジョが大人になっていく物語だ。

ドロドロしない子供目線の戦争を描きながら、最後に対照的にリアルな戦場のシーンが入る。

ジョジョのドイツは負け、エルサは自由になるのだ。

ラストシーンが逸品。

 

それと、最後の戦闘シーンで「大尉」が考案したふざけた軍服を本当に着て来たシーンがカッコ良かった!

間違った歴史の中にも、素敵な大人たちがいた。

それはジョジョの中にも刻まれたことだろう。

 

 

ぽ子のオススメ度 ★★★★☆

ダンナのオススメ度 ★★★☆☆