5時半が近づいていた。
合唱の練習会場は、自転車で30分ほどのところにある。
なので家を出るデッドラインが5時半なのだが、できれば薬局に寄りたかった。
どうも花粉症っぽい症状が出ているので、薬を飲んでから行きたかったのである。
で、起きたのが4時15分だ。
ご飯、ご飯。
すきっ腹で歌うとすごい音で腹が鳴る。アコースティックギターが響くのと同じ原理か。
カレーを食べよう。100円ローソンで売っている、大盛り激辛カレーだ。
・・・炊飯器、カラッポEE:AEB64
他にカップラーメンなんかもあったが、もうカレーっ腹なのである、ここは譲れん。
快速で炊く。
その間にできることをやってしまおう。着替え、化粧。
帰りは遅くなるから、ブログも1発、入れておこう。
鞄の準備。楽譜、ティッシュ、水がないからこれも途中で買わないと。
5時20分には家を出たいね。
5時頃にカレーを食べ終わると、歯磨きだ。
最後に糸ようじで歯間を磨き上げるのだが、ここで面倒が起こった。
私が使っている糸ようじは、細い糸が何本も帯状に張ってあるものである。
これで調子に乗ってガシガシ歯間をこそげていたら、一瞬引っ掛かりがあってからスポンと抜けた。
良くあることだが、この時に糸が1本、歯の間に残されてしまったようである。
糸とはいっても、まるで絹糸のように細い糸である。
これが歯の奥にガッチリと挟まっている。
ならばこれも糸ようじでこそげ出してしまおうと思ったのだが、詰まった糸のところで引っかかって、それより奥に入らない。
糸ようじのお尻の尖った先でほじくってもダメだ。
くそー、時間もないし、糸は挟まって不快だし、そのうえ口をずっと「イー」の形にしていたので化粧がよれたEE:AEB64
男の人には分かりにくいかもしれないが、化粧とは、ゴムのキャンバスに描いた絵のようなもので、イーと言って引っ張れば、上に描いたものも伸びる。そして引っ張ったものを戻せば、伸びた分、ダブついたりするのである。そしてこの伸び幅は、年齢が上がるほど大きくなり、よれやすくなるのであるEE:AEB64
見ると口周り、しわくちゃである。ギャー、昔話に出てくる婆さんみたいだEE:AE5B1
化粧を直す、歯をほじくる、この繰り返しで時間はどんどん過ぎていく。
いっ・・・、
イライラしてきたEE:AE4E5
そもそも「歯に何かが挟まる」ということ自体がストレスだが、そこに時間がない、という制限が加わってストレスは倍増する。
ところで私はこの「イライラする」という不快な感情は、極力封印するようにしている。
怒りや悲しみと違って、理屈ではどうにもならない事なのである。感知しないに越したことはない。
しかし感知してしまった。
イライラは更なるイライラを呼ぶ。イライラの無限ループの始まりだ。これを断ち切れるのは、歯に挟まった糸が取れる他にない。
頑張ったが取れなかった。
時計を見たら、もう5時半になっていた。
ヤバい、早く出ないとEE:AE5B1
しかし出ようと思うと色々と目につくものである。
猫のトイレが汚れていた。猫といえば、ご飯、あげておかないと。薬、飲んでないし。うわっ、黒いパンツが透けて見えるよEE:AE5B1
しょうもないゴタゴタを済ませて時計も見ずに家を出たが、こういう時に限って信号のタイミングが悪い。
こんな事でイライラしている自分が情けないが、もうコントロールはできない。
イライラするがままにイライラさせておく。ああ、イライライッラEE:AE4E5
10分の遅刻でございました、先生ごめんなさいEE:AEAD9
そして家に帰ってからこの記事を入力しているのだが、相変わらず歯には糸が引っかかっており、非常に不愉快である。
指でほじくりながら入力しているので、時間もかかって仕方がない。
イライラしている。