人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

日本では20歳で成人とみなしているが

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「あの野郎!!EE:AE4E5

あの野郎。

あなたの彼氏があの野郎。

夜になると娘ぶー子は携帯片手にリビングに下りてきて、まずひとことこう言った。

顔は笑っているのでギリギリ耐えてはいるようだが、相当ご立腹の様子。

「あのヤロー、カラオケ行きやがる、私が行こうって言っても行かないくせにカラオケ行きやがる、許せねー!!」

つまり、ぶー子が誘った時は断ったくせに、職場のみんなで行くのが気に入らないらしいのだ。

「あの野郎」「あの野郎」と言っているうちに「あの野郎」から電話が来たようで、待ってましたとばかりに携帯を握る。

「ずるい~。」

「そんな事言ってないしー。」

「えー。」

あの野郎あの野郎と言ってた割には、しおらしい責めである。

ぶー子が怒る筋合いではない事は、どこかで感じているのだろう。

「やだー。」

「でもやだー。」

どうやらカレは色々交換条件を出しているようだが、ぶー子はなかなか納得しない。

「・・・ん?そぉ??わかった、じゃあ行ってらっしゃあいEE:AE595

商談成立か。

「どうなった?」聞いてみると、

「チョコ買ってくれるってEE:AEAA6

・・・・・・・・チョコ。

この子はいつか、悪いおじさんに誘拐されるかもしれない。

そんな訳でその晩、ぶー子の彼氏は職場の仲間とカラオケに行き、ぶー子は珍しく大人しく寝たのだった。

その翌日が昨日なのだが、まるで起きてこない。

まぁ別に珍しい事でもないし、私も月曜日でかったるかったので、ご飯の支度が一人分減って助かったと思っていた。

しかし昼過ぎに起きてきた。ぶー子にしては早い。

ぶー子はまず玄関を開けてポストを覗き、不機嫌そうにリビングに入ってきた。

「ねぇちょっと、チョコ持ってった?!」

は?

チョコもなんも、私もダラダラしてたんでポストを開けすらしていないのだ。

てかそのチョコって・・・。

「くそー、あいつ、チョコ買ってこなかったEE:AE4E5

まるでパシリに文句でも言うように言い捨て、再びぶー子は自分の部屋に戻って行った。

なぜそこまでチョコなのだ。

そしてなぜまた寝る??

ジョギングから戻るとぶー子はパソコンのアメーバピグで遊んでいた。

戻りしな、近所の子供に「猫見せて~EE:AE5BE」と言われたので庭に来てもらったのだが、途端にぶー子は逃げた。

15分ほど猫たちを見たら子供たちは帰って行ったが、入れ違いにぶー子は戻って来る。

「なんで逃げる??あの子、可愛がってたじゃない??」

「だって、こんな格好、見られたくないしー。」

その時ぶー子が来ていたのは、「緑のたぬき」の緑色のTシャツであった。

「そんな、子供相手に・・・。」

「ダメなの!あの子はね、私の事おしゃれだと思ってるんだから!」

そこで見栄はるか。

21年間一緒に暮らしているが、いまだに私は彼女が掴めない。

シャワーを浴びて戻ると、ぶー子はいなくなっていた。

静かになったので私はブログの下書きを始めたが、そのうちまた現れて、もう1つのパソコンの方で曲編を始めた模様。

夜にダンスの深夜練習があると言っていたが、それに使う分だろうか。

静かに勤しんでいた。

一度だけ「晩ご飯、何時ッ!」と苛立たしげに振り向いたが、ぶー子が立ち上がったのは晩ご飯ができ上がる直前であった。

「ひゃ~~、終わった終わった、もうどうなるかと思った、大変だった~!!」

そう言うと口笛で「山の音楽家」を吹いて歩き回り始めた。

なんて絵に書いたような能天気。

そんなに大変なら、なんでそんなに寝たり遊んだりしていたのだ?

それになぜか、「わたしゃ音楽家」の「家」の部分だけ、異様に音が上がる。

「なんかおかしいよ、『音楽家』の『家』の音、高すぎない??」

「あ、これ?クソガキが歌ってる感じっぽくしたのEE:AE5BE

21年間一緒に暮らしているが、いまだに私は彼女が掴めない。

この後ぶー子はのんびり晩ご飯を食べ、着て行く服に迷って時間がなくなり、「あの野郎EE:AE4E5」ぐらいのテンションでイライラしながらでかけて行った。

21年間一緒に暮らしているが、いまだに私は彼女が掴めない。

消去法でいくと私に似ている事になるが。