人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

攻略

先にお伝えしたい事がある。

不眠だ病院だと騒いだ昨日だが、さすがに昨日はグッスリ眠れたのだった。

1日寝ないでしっかり働けばちゃんと眠れるのだ。

裏を返せば寝過ぎでだらけているという事でもある。

反省してこれからはガンガン寝不足で働いていこうと思う。

無理だと思うが。

そんな訳ですっきり目覚めた今日は休日であった。

相変らず仕事が入ってこないので、勤務時間の調整という事だ。

できれば今夜もグッスリ眠りたいので、ガッツリ働いた。

とは言っても草むしりで終ってしまったが。

前から気になっていたのだが、この季節、まだ芝は薄茶の枯れ草色だ。

しかしある日ふとほったらかしの庭を覗いたら、青々と茂っていたのだ。

雑草である。

またこの季節の始まりである。

ここに引っ越してきて4年目にしてやっと雑草の始まる季節を知った。

案外早かったのだ。

やるなら徹底的にやるつもりでいた。

こう見えても雑草抜きは結構好きなのだ。

そこへこの休日。晴天。

私は軍手とゴミ袋を持って庭に出た。

まずは緑の雑草を抜いていく。

野草図鑑にでも載ってそうな、ちょっとした花を咲かせそうな草である。

うちには小さな花が挿せる箸置きがあるのだが、それにちょうど良さそうな小さな花だろう。

しかしだからと言ってここに栽培しておいても、ご近所さんは「栽培」とは見なしてくれないだろう。

それができれば私も楽なのだが、毛虫ほどの見栄が勝ってしまう。

結構数はあったが、これらは簡単に抜けた。

しかしこれで終わりではない。

カタバミ。

今シーズンの対カタバミ戦の始まりである。

毎度勝利を収めたと思いながらも、実はぽ子の負け戦であった。

冬を挟んで停戦状態だったが、ついに幕が開けたのだ。

とは言っても、実はカタバミの事など忘れていた。

庭に出て雑草をむしっていて、すでにカタバミの侵略が始まっていたことを知ったのだ。

しかし今年は勝てそうな気がしている。

ここに攻略法として記しておくが、まだ結果の出ていない攻略法である。

私のようにカタバミに泣かされていて「カタバミ戦 攻略」で検索をされた方、一緒に結果を出していきましょう。

まず例年と違うのは、対戦が早かったことだ。

去年むしったあとから小さな葉が出始めている時期である。

去年ぶっ殺しそこなった野郎もウヨウヨいるから一見まだカタバミだらけだが、こう見えてもいつもとは違うのだよ、フッフッフ。

なのでまだ花はほとんど咲いていない。

という事は、タネ大砲を抱えていないという事である。

彼らの最強の武器タネ大砲は、恐ろしい事に触った途端にはじけ、中のタネが大量に飛び出す仕組みになっている。

それにより私は「やられた!!」という精神的ダメージを受け、大地は新しい命の欠片を受ける。

なんとこのタネ大砲は、1ヶ所に5個も6個も配置されている。

触れずにいても勝手に弾けてしまうので残さず抜いていくが、冗談抜きで、終ると全身種だらけである。

身長165センチのぽ子にほんの2センチの大砲どもが私にたてついてきた結果である。

自然の驚異とはこういう事なのか。

しかし心配には及ばない。今年はまだそれがないのだ。

偶然とはいえ素晴らしい作戦である。

まだ領土を拡大される前に先制攻撃なのだ。

彼らはゆっくり静かに私が気付かないように広がっていたが、他の雑草が密告したために私の知るところとなった。

時期は良し。

では攻撃法を教える。

まず葉をむしれ。

茎など見ずに、ひたすら葉だけをむしるのだ。

赤軍と緑軍がいるが、巧みに助け合っているので、赤を抜くとそっちに夢中になり緑が見えなくなる。

緑を抜くと赤が。

彼らは自らを犠牲にして友軍を助けているのだ。

騙されてはいけない。

時々「赤」「緑」と自力で切り替えるように。

ある程度葉をむしると根が見えるようになるはずだ。

地表を這っている太目の根と、そこから枝分かれしている細い茎。

根を殺れ。

イモヅル式に茎もくっついてたくさん取れるはずだ。

時々ゲームに行き詰るとネットの攻略サイトにお世話になる。

そこにはたくさんの猛者たちが、自分なりの攻略法を惜しげもなく披露してくれている。

恐らく苦労もしただろう。

なんでこんなに気前良く教えてくれるんだろうと時々思ったものだが、今ならわかる。

私はドラクエ8の武器、覇王のオノのありかを教えてくれたかの人に、カタバミ必勝法をぜひ教えてあげたい。

ずっとしゃがんでいたので、足が非常に痛くなった。

エコノミークラス症候群で死なない程度に、と最後にアドバイスを加えておく。