人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

告別のワルツ

酒を飲んで寝たこの3日間、非常に幸せな寝つきであった。

だからと言って気持ち良く午前を過ごしたのかと言えば、そんな事はない。

今日は月曜日なのだ。

眠い、眠くないの問題ではない。

理由は「月曜日」、ただそれだけである。

なので、みんなを送り出すと、すぐにベッドに戻った。

エルも一緒だ。

この頃、寝不足の原因を増やす事になるといけないので、エルとは一緒に寝ていなかった。

あぁ、朝のハッピータイム。

月曜よ、ありがとう。

9時に自然に目が覚めてしまった。

寝ろと言われればまだまだ寝れたが、誰も寝ろと言わないので起きる事にした。

しかし、ベッドの上にはエルと言う障害が。

顔をくっつけたり舐めさせたりしているうちに、30分が経つ。

月曜だから、堪忍して下さい。

リビングに下りて行くと、外から明るい日差しが入っていた。

う~、予報では雨がどうとか言ってた気がしたが。

かったるいなぁ、洗濯。予報に感謝してたのに。

しかし洗濯機はパンパンである。

観念して洗濯機を回す。

何となく、片付けみたいな事をした。

気合が入ってないので、全然はかどらない。

わかりました。片付け止め、ピアノギターだ。

ショパンの「告別のワルツ」という曲を練習している。

別れの曲なのだろうが、優雅な美しい曲だ。

私は想像してみる。

ドラマのような別れの場面。テレレレ~レレ~レレ~レ♪

美しすぎる。

こんな優等生の別れがあるかッ。きれい事は嫌いだ。

別のパターンを考える。

告別。

エルが今、息を引き取ろうとしている。

家族3人でエルを囲んで、エルにありがとう、ありがとう、と涙ながらに伝えている。

う。

レメディを送ってくれているきくまるさんは、愛猫との別れに「ありがとう」の言葉を何度も使っていたが、今ならその気持ちがわかる気がする。

出会えた事にありがとう。

生まれてきてくれてありがとう。

側にいてくれてありがとう。

うう。

しまった、妄想にもらい泣きしてしまった。

化粧が落ちてしまう。

練習が終わると、洗濯もちょうど終わっていた。

これを干して、寝室に行って金曜日に取り込んだ分をたたんでいたら、てきめん眠くなった。

さすが月曜日だ。

これが月曜日なのだ。

私は目覚しを11時に合わせてベッドの上に転がった。

しかし不安になって今の時間を見てみたら、11時は過ぎていた。

危ねぇ・・・。

目覚しを11時30分に合わせ直す。

チリも積もれば山となる。

セコい眠りも積もれば爆睡となる、と信じる。

不愉快な眠りであった、15分の眠り。

仕方なく起きて、目覚しにうどんを食べて、腹いせに非常に行儀が悪い格好で新聞を読んでやった。

月曜日だ。

今日さえ乗り越えれば、まっとうな明日が来るだろう。

夜が来た。

今夜も眠れまいが、貯金は充分に作った。

明日の対カタバミ戦、最終WARのためにも、ゆっくり休みたいところだが。