人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

食ってきた

帰ってきました。

娘ぶー子が「すげー、マンハッタンみてぇ!!」と言った熱海です。

ちなみにダンナはニースに行った時、「熱海みてぇ。」と言いました。

今回も観光は全くしないで、飲んで食って帰ってきた。

「エルちゃん、いらっしゃい~!!」と従業員がキャリーバッグを覗き込みに来るも、「あら?猫?!」と中身が猫だとわかるとテンションがひとつ下がるのが良くわかる。

エルです、エル・サンタイザベル、猫(泣)

仲居さんがまた横柄な感じのオバハンで、「トイレ大丈夫なの?爪、研いだりしないわよね?」と言いくさったので、

「大丈夫です(怒)」心の中でこの野郎のアポスロトフィ。

ところで従業員全員が「老」という感じのオバハンであった。

仲居が横柄だったせいで「これだからオバハンはいやじゃ」という気分になる。

駅前のかかりつけの動物病院のスタッフはみんな若いが、それだけで気持ちが良いもんだな・・・と彼らが懐かしくなる。

前回の水上同様、改装こそしてあるがくたびれた旅館であった。

そのくせ壁紙はキズになりやすいもので、エルが爪を研ごうとするので大変であった。

仲居の言葉はあながち単なるイヤミではなかったのだ。

エルは「バリボリバリボリ」と爪を研ぐが、実は「バリB・・・」ぐらいまでやってしまった。

薄緑の壁紙に小さく白いライン。これは大変だと慌てて修復にかかる。

私とぶー子とで壁画の修復の如く真剣に、小さくめくれた部分をもとに戻していく。

おっそろしい。

結局帰るまで気を抜けなかった。

しかし食事はもの凄い豪華だった。だからこの宿を選んだのだが。

エルを連れて個室に移動したが、今度は障子があり、壁紙とオシッコだけでも大変なのに注意事項が増えてしまった。

それなのにエルはウロチョロ歩き回る。

隅っこに座られるとそのままオシッコしそうで気が気じゃない。

結局キャリーバッグに入れたがエルの抵抗は凄いもので、しばらく中で暴れていた。

これで結構消耗し、お通夜のような夕食となってしまった。

しかし料理はおいしく、お腹一杯で苦しくなってしまった。

部屋に戻るとすぐに布団に横になる。

眠くなってきた・・・。いつものパターンだ。

せっかく来たのにこのまま寝て終りたくない。

今回もPS2を持ってきて、もうテレビに繋がっているのだ。

1時間ほどウトウトしたが、気合で起きた。さすがマンハッタン・熱海。

この気持ちがいつもあれば、私の休日はもっと充実したものになるだろうに。

しかしやったことはプレステで人生ゲームである。

これは盤ゲームの人生ゲームをそのままテレビゲームにしたものだ。

延々ルーレットを回し、人生を歩んでいく。

赤ちゃんからスタートしたが、高校生ぐらいになると隣のぶー子のほっぺが赤くなってきた。

サワーを飲んでいたのだが、酒が回ってきたらしい。

そのいなかっぺ具合がおもしろく、ダンナの方に「見てこれ!!」とぶー子の顔を向けたが、「え?」と言って振り向いたダンナを見てぶったまげた。

パンツ一丁のダンナは、胸から上が隙間なく真っ赤っかだったのだ。

ダンナの酒もいい具合に回っていたようで、程なくして今度はダンナが他界した。

一方私は酒パワーでどんどん元気になっていくが、ぶー子が「・・・じゃ私もそろそろ寝ようかな。」と言い出した。

えっ!?まだ11時半・・・。

歯ブラシ持って洗面台に行くぶー子。

待って・・・まだ眠くない~・・・。

ひとりで起きてるなんて嫌だ、ぶー子を寝かしてはいけない。

「なんか他のゲームやるか。」と振ると「・・・そう?何やる?」とアッサリ乗ってきたから助かった。

ゲームに釣られてくれるのは何歳までだろう。

そろそろ他のエサを考えないと、今後、旅先ロンリーナイトの危険だ。

太鼓の達人だ。延々と叩く。

音ゲーである。若くて飲みが浅いほうが勝つに決まっている。

連敗である。・・・というか勝とうという気はすぐになくなり、自分との戦いになった。

テレビがモノラルだったからか、コントローラー2は音が全く出なかった。

私は大人らしく音の出るほうをぶー子に譲ったが、もはや音ゲーでなく「見ゲー」である。

しかもぶー子は時々わざと余計な音を出して私を混乱させる。

複雑なパターンがあると「この人、今のできたのかしら・・・。」と聞こえよがしに言う。

「ああ・・・スコアがどんどん私の名前で埋まっていく・・・。」

くそー。

くやしいので私は、次の「ハンガリー舞曲」が始まる時に教えてやらなかった。

ぶー子はアホのように「ドンドコドン、ドンドコドン」と自分の頭を叩いて盛り上がっている。

バカめ・・・。

曲が始まると私は、「うさぎと亀」のうさぎのようにひとりで勝手に叩き出した。

当然ぶー子は出遅れる。

「ちょっと待てぇ~!!」100%を狙っているぶー子は悔しがる。

何がドンドコドンじゃ。天国から地獄とはこのことよ、調子ぶっこいてるとケガするぜ。

しかし飲み進むにつれ、太鼓がヘロヘロになってくる。

それを見破ったのかはわからないが、ぶー子がもう寝ると言い出した。

1時頃だったか。

まだまだ全然眠くなかったが、ぽ子はオバケが怖いので観念して布団に入った。

結局ぶー子は布団で携帯をいじっていたから、私が先に寝てしまったようだ。

つまり、前夜一番遅く寝たぶー子が最後まで起きていて、一番たくさん寝てあったダンナが最初に寝た事になる。

睡眠時間なんてそんなものか。

朝食も豪華であった。

おかずが多いからおのずとご飯をたくさん食べる事になったが、おひつごとおかわりした。

腹いっぺーである。

まぁ色々と問題のある宿ではあったが、食事がおいしかったからチャラにしてやろう。

でも拭き掃除ぐらいやっとけよ~っ。

ハッ、すみません、私も月曜から頑張りますので。

ではお疲れ会を始めまっす。