人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

涙の・・・

気持ち良く目が覚めた。やっと疲れが抜けた感じだ。

疲れって、何の疲れだ?

週末に旅行に行ったが、別に山登りなどした訳ではない。

バスに乗って風呂に入って酒飲んだだけだ。バスの中でやったんじゃないぞ。

飲み疲れか。誰からも同情されないな。

まぁ朝から元気だったから、今日こそパリッと過ごそうと決めた。

いつもはダンナと娘ぶー子に朝ご飯を出すと、ソファに座ってボケ~ッとしているのだが、ゲームの時間に換算すると1ダンジョンぐらいにはなっている。

だったらこの時間にサッサとやることやって、ゲームをちょっと長めにやってやろう。

「朝のパリッ」はゲームに充てられるに決定。

ダンナ子供が出かけるまでは、それっぽく家事をやる姿アピール。

布団干した。

ダンナの布団だ。1階から2階のベランダ行きだ。

私は重いものを持つ時に「重くない、重くない」とごまかして持つが、重かった・・・。重いうえに持ちにくい。ファッキン’布団干し。

何もここまでアピールする事はなかった。

しかしこれまで気付かなかったが、ダンナの布団は悲惨であった。

娘ぶー子のおさがりのせんべい布団の下に、「汚れているから買い替えなさい!」とダンナの母にきつく言われた布団がマットレス代わりに敷いてあった。

イビキがうるさい、と1階の和室に追いやってしまったが心が痛む。

しかし1人で1階の和室で寝るのは、怖くて私にはできそうにない。

地震や泥棒やおばけが怖いのだが、良く考えてみればそれらの恐怖をダンナに一手に引き受けてさせているのである。

娘ぶー子との間でよく使うフレーズで「涙の・・・」というシリーズがある。

道端に落ちてる手のつけてない弁当だとか、家族旅行に連れてってもらえない優しいおばあちゃんだとか、ああもう、うまく短く表現できないから「涙の・・・」シリーズは次回の記事に。

つまりひとことで言ってしまえば「かわいそうな状況、及び存在」である。

ダンナ、これでは「涙の・・・」である。

枕元には「3年奇面組」のマンガが置いてある。

時々寝る前に和室を覗くと、手に持ったまま寝ている事がある。

地震や泥棒やオバケの恐怖と戦いながら、「奇面組」を読みきることもなく、せんべい布団で眠りにつくのだ。

「涙の・・・」(泣)

布団を干した。

皿、洗った。

洗濯した。

そろそろいいだろう。ゲームのコントローラーを握る。

今日はちょっと長めコースね♪

1回目のセーブをしたところで寝ていた・・・。

何でか分からないがセーブした途端に眠くなり、気が付いたらコントローラー持ったまま寝ていたのだ。

あのセーブポイントに何が仕掛けてあったのか。ダンナのしわざか。やられた。仕返しにもうちょっと寝てやる。

・・・と言った感じで、引き続きソファで座り寝。

夢を見た。

色々見た気がするが、窓からピンクパンサーが入って来た。

ピンクパンサーの大きさなど今まで考えた事もなかったが、豹にしては恐ろしく大きく、ハッキリ言って怖かった。

しかし刺激すると襲われそうだったから、そしらぬ顔をして家に入れてやった。

そいつはすぐに寝てしまった。

良く寝ている。

「意外と悪いヤツじゃないな。」と私も次第にリラックスしてくる。

そしていつものように食事作りを始めるのだが、何を作ってたんだかワサビを大量に使っていた。

そしてそのワサビがデロッと、寝ているピンクパンサーの鼻についてしまうのだ。

どうやったらそんなに大量にワサビを料理に使い、それが寝ている豹の鼻につくのか支離滅裂だが、それが夢だ。

普通に起きてアジ焼いてコソコソゲームやる夢なんかいつもと同じで面白くないじゃないか。

そして彼は目を覚ます。

私は「大丈夫、安心して寝てたぐらいだから。」という思いと「豹の鼻にワサビなんか塗って、ただで済む訳がない。」という思いの間で揺れる。

そこで目が覚めた。つまんねー。

起きてみると10時を回っていた。まだ眠い。

こういう時は目覚ましに何か食べるに限る。

作るの面倒、すぐ食べれるもの。

レンジを開ける。

ここは何となく「食べ残し一時避難所」になっている。

ラップをして冷蔵庫にしまうのが面倒だったり、あとで誰かがすぐ食べそうだったりする物を入れておく。

しかしそれだけではない。

生ゴミ入れに入れておくと猫が食べてしまうもの、魚の骨だとか鶏の骨だとか、そんなものも入れてある。

昨日私が覗いた時には魚の骨が大量に袋に入って1つ、鶏の骨が皿にのったまま1つ、サバの味噌煮の食べ残しが1皿、パンの食べ残しが1つ。

これらが折り重なりながら、レンジに入っていた。

「このパン、きつくね~?!絶対魚くせーよ。」とぶー子は言った。

これが私の遅い朝食になった。骨は食べてないぞ。パンだ。

そしておとといぶー子が残したラーメンのスープを温めて飲んだ。

こういう状態は「涙の・・・」と思われるかもしれないが、実はそうではない。

「涙の・・・」の定義は非常に微妙で繊細なのだ。

では、「涙の・・・」について、次回に続く。