まだラッキーが入院してたったの2日だが、その不在をひしひしと感じている。別れが近いという前提だから、なおさらなのかもしれない。
キッチンのラックを見ると、強制給餌に使っていたシリンジが洗って干したままになっていた。
食べなくなってから、2日ぐらいあっただろうか。
とにかく少しでも何か口にして欲しくて、時間を見てはあれこれ食べるものを工夫して無理やり口に入れていた。
たったの2日だったが、それがなくなってしまった虚無感がある。
ご飯も3匹分だ。
並んで食べていたラッキーとミュウは、お互いに相手のご飯を狙って落ち着かなかった。
引き離したり、もういいかと残ったのをやってしまったり。
それもなくなり、今はミュウだけが悠々と食べている。
エルを保護した当初、大きな病気をして半月ほど入院したことがあった。
産まれたばかりだったエルに、数時間おきのミルクと排泄補助。
なにしろか弱くて、ミルクもなかなか飲めずに本当に苦労した。
体重も増えず、呼吸困難をしょっちゅう起こし、ついに入院になり日常は楽になったが大きな喪失感を味わったものである。
ひとり欠けた家の中で、そんなことを思い出した。
大変でも、生きていてくれればいい。思いはそれだけだった。
もう一度、ラッキーとミュウが並んでご飯が食べられますように。