高級メダカすくい、1回100円。
近所の熱帯魚専門店から、GWセールのダイレクトメールが届いていた。
メダカすくいはGW中に二日間、会員は1回無料。
すくえなくても1匹、たくさんすくえた場合は2匹まで持ち帰らせてもらえるとのこと。
つまり、高級メダカが1匹無料、うまくすれば2匹無料、さらに100円払っても激安というチャンスである。
最近、睡蓮鉢を2つ立ち上げたところであった。
ぜひこのチャンスを利用させてもらおうじゃないか。
それにしても私はメダカすくいはおろか、金魚すくいですらやった記憶がない。
恐らく子供の頃に一度ぐらい経験はあると思うのだが、役に立つような経験でない事は確かだ。そういった意味では、全くの初心者である。
せっかくのチャンスなのだ、ただ運に任せるより、少しでも可能性を広げたい。
私は前日の夜、一夜漬けで「メダカすくいのコツ」についてみっちり勉強しておいたのだ。
金魚すくいとちがい、メダカすくいのコツという情報はあまり多くはなかった。なので金魚すくいもいくらか参考にしたが、この2者には大きな違いがあった。
メダカは非常にすばしっこく、臆病で、危険な気配に敏感である。
金魚すくいは「狙ってすくう」というシンプルな方法であるのに対し、メダカには「逃げるメダカをどうすくうのか」という問題がある。
これには「端に追い込む」と「来るまで待つ」というぐらいしか対処法がなかった。
追い込んでも逃げられそうな感じがしたので、「来るまで待つ」、なんだかふやけちゃいそうな気もするのであまりにも来ないようだったらゆっくり追うことにする。
ポイは水圧に弱いので、水に出し入れする際には斜めに水を切るようにする。
水中での移動は水面に対して平行に、極力ポイの面に水圧がかからないようにする。
しかしいざメダカを捕らえたら、どう持ち上げるかが決められなかった。
水圧を考えて斜めに上げれば、メダカも一緒に滑り落ちる。
そのまま上にあげれば、その分水圧がかかる。
まぁどうせ一瞬の事だ、考える間もなく動いているだろう。素早く、これだけ頭に入れておこう。
時間になると、子供を中心に行列ができていた。
ちょっと恥ずかしいが、権利はあるのだ。10分ほど待ったか。
ポイの強度は、一番強い4号から薄い7号まであり、そばに箱が置いてあることが多いので確認できるとの事。
見ると、5号と6号の箱が置いてあった。そこそこ良心的とみた。
実際子供達も、軽々とすくっている。まじめに勉強してきた自分が滑稽である。
私達は、会員の無料権で1回、100円で1回、ダンナと私で1回ずつやることにした。
色んな種類がいたので家にいないものを狙って行ったが、簡単に綺麗な青光りしてるやつがとれたのだ。
予習なしのダンナが続いて黒いのを。
調子に乗った私は次のトライで呆気なく敗退、ダンナがその後2匹捕ったが、2匹しか持ち帰れないので1匹戻して計3匹。
1匹逃がした後に「ふたりで4匹いいですよ」と言ってもらえたが後の祭り。
一応まだポイは生きていたので挑戦したが、破れてしまったので計3匹。
それでも100円で、青光りと真っ黒とパンダ目を連れて帰ることができたのだEE:AEACD
メダカ(もしくは金魚)すくいについての知識などというものも、思いがけずインプットされた。
人生、分からないものである。
2年も経ったら、蛇でも飼ってるかもしれない。