死臭がする。
春が来て暖かくなると、庭の植木たちは勝手に元気になっていった。
つぼみは咲き、いつの間にか去年植えたものがまた生えてくるのだ。
春の息吹と自然の脅威を感じる。
音楽室の観葉も、見るたびにグングン育っていた。その逞しさから、力をもらう。
愛しい緑たちよ、元気に育て。
私は毎日水をやり、それを受けた緑はまた新しい芽を生み出す。
どうしたんダ~、ヘヘイベイベEE:AE5BE機嫌直してくれよ~EE:AE5BEEE:AE5BE
なぜいつもこうなる?
庭の植木はほとんど死に絶えた。
あんなにフサフサに茂っていた大葉が、穴だらけでしぼんで垂れている。
コリアンダーは、茶色い骸骨と化していた。
咲き誇っていた花は全て枯れ、いつのまにツタが急成長を遂げていた。
今年こそは大丈夫だと思ったのに。
原因は水遣り、というか水遣らずである。
暑くなって来ると、春と同じペースでは追いつかないのだった。
人災である。
うちの庭は東南を向いているので、午前中の日差しがきつい。なので、朝早くに一度、昼過ぎに一度やらないと、こういうことになってしまうのだ。
毎年のことで分かっていたつもりだったのだが、「6月」という微妙な数字に甘えていた。
まだギリギリ春である。
実際、朝早くにやるべき水が昼になっても、彼らはしょんぼりして待っていてくれたのだ。
すまんと思うのだが、この瀬戸際養育も週末の堕落と多忙で崩れる。
こうして庭の植木は葬られていくのであった。
しかしみんな、春にはたくさん咲いたのだ。
若干早死にさせてしまったが、思い出はたくさんできた。
散らない花はないのだ。人気絶頂のさなかに解散したボウイのように、綺麗なまま去っていったと思おう。
現在残っているのは、意外とタフであったローズマリーと地植えにしたバラ、何度も越夏している死なない保障付のヒューケラぐらいである。
そして。
育てる能力もないくせに、新たな試みだ。バンド仲間に触発されて、ナスとキュウリを植えた(笑)
苗を安く売っていたので、プランターに植えただけである。
水だけやってりゃいいだろうと思っていたのだが、最近調べたら、支柱が必要なことが分かった。
たまたま庭に転がっていたものを刺してみた。
プランターである、いくらも刺さらないうちに底に当たって止まった。
土に埋まっている部分が少ないので、支柱は不安定に傾いている。
こんなんでいいのだろうか。勝手にこれに絡んでくるのだろうか??
時々降る雨とダンナの気まぐれでで生きながらえているようではあるが、どうもよそでたまに見かけるものに比べて小さい。
私のネグレクトが原因なのだろうか。
葉はすでに変色しつつあり、穴が開いている。
不安だ。
半日陰に移す。
どんなにまずくても小さくてもいい。
もし収穫ができたら、私はものすごく嬉しい。
今私は、寝室の窓から庭のキュウリナスまで、チューブを渡すことを考えている。