人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

二日酔いでライブ

自業自得だ。

激しい二日酔いで、起きれなかった。

しかし九州の義父が近づいているのだ。

パリッと起きて、迎えなくてはならない。

しかし、「これからギター(教室)に行くけど、もうすぐオヤジが着くからよろしく」と宣告され、観念して起きたのである。

部屋はダンナが片付けておいてくれたので助かったが、感謝する気持ちも湧いてこないほどの二日酔いだ。

MAXが5だったら、4強程度の二日酔い。

「気持ち悪い」以外の感情はないのである。

そんなところに「ようこそEE:AEB30」を炸裂させなくてはならない相手が来るのだ。

MAXが5なら、4強程度のお客様である。

辛うじて笑顔は作ったが、二日酔いを隠す力は残らなかった。

言葉を発するのも辛く、失礼を覚悟でダンナが帰ってきたらそっちに丸投げして、私はただボーッと遠くを見ていた。

昼飯がうなぎだったのは、ダンナの仕返しかもしれない。

二日酔いにうな丼攻撃。

義父が帰ると、バンドのスタジオ練習である。

ライブ当日だ、最後の練習になるが、とうとう今回も、前日に曲を譜面に起こしただけで練習はしなかった。

もはや、スタジオ練習が個人練習である。

しかし、スタジオについてキーボードの前に座ると、全く一度も練習してない曲の譜面が乗っていた。

一応音源はあったが、やる予定がなかったので全然手をつけてなかったのである。

そもそも何をやるのか、当日になっても決まっていなかったのだ。

それにしてもこれは「読みが外れた」というレベルではない、予測不能の事態であった。

それでもすげーぞ、いっちゅーバンドEE:AE4F9

当日のやっつけにしては、なかなかの完成度だと思う。

だから私は練習しなくなるのである。

何とかなるじゃないか(笑)

休憩になると、いつものようにみんな飲み始めた。

私達も「どうぞ」とビールを勧められたが、ダンナは車の運転があるし、私は二日酔いでゲロゲロだ。

これでもだいぶ良くはなってはいたが、飲めるまでにはまだまだ時間が必要であった。

「フンフンフンEE:AE5BE

スーさんはご機嫌そうに鼻歌を歌いながら、大きなグラスに誰のものともわからない置きっ放しのウィスキーを注いで飲んでいた。

変わったスタジオで2階にはキッチンとダイニングがあり、誰かが置いていった酒が常に置いてある。

テーブルにはつまみやお菓子が置いてある事もあるが、大概古くなっている。

手付かずのフランスパンが長い事置いてあり、来るたびに笑ったものだ。

そういうものをスーさんは平気で食べる事がある。

さすがにフランスパンは食べなかったが、アレを初めて見たときには「こんなものもあるよ」と勧めてきたりした。

昨日も、得体の知れないウィスキーを手に座るなり、テーブルに置いてあったシワシワのみかんをまず手にしたので笑えた。

やがて「ガソリンが手に入らない」という話から、みんなで若い頃犯した悪事を暴露し始め、そのスケールのでかさとバカバカしさ加減にムチャクチャ笑った。

その無邪気さが今も変わっておらず、ますますこの「少年オヤジ」達が好きになるぽ子夫婦であった。

練習が終わるとリハーサルのためにPに向かう事になったが、私達は車だったので一度家に戻らなくてはならなかった。

少年達と別れたが、「ラーメンとか食ってんじゃねぇよ~!」とタケダさん。

しかし私は久米川で降ろしてもらい、ちゃっかりひとりでラーメン食べて行きました。

後で聞いたら、タケダさんもラーメン食べたらしいじゃないですか(笑)

腹は満たされたが、まだ酒を飲めるような気分ではなかった。

しかし本番が近づいているのである。

リハでは緊張でガチガチであった。

何としても酔いを回さなくてはならない。

スタートは7時であった。