人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

女を磨く

もちろん、ボディケアなどしていない。

自分を磨かないなど、今に始まったことではない。

昔から何事もほどほどで面倒になり適当なところで手を打ってしまう人間だったが、内面はとにかく、見た目を磨くことはした事がないと言ってもいいだろう。

そりゃ、美しくありたいという気持ちがなくなったら女を捨てたも同然で、いくら内面を磨いても輝いては来ないだろう。

なので「ここから堕ちたら女失格である」というギリギリの線を辛うじて保つようにはしているが、ギリギリである。

そんな私が今、尻を磨いている。

きっかけは「L25」という、駅に置いてあるフリーマガジンだ。

恐らくLはLadyか、25は年齢、つまりその辺の年代を指しているんじゃないかと思うが、その根拠は内容からである。

この冬の着こなし、最新コスメ、気になる人との距離の縮め方、etc・・・。

つまり、完全に私には縁のないトピックばかりである。

しかし私もかつてはレディ・25だったのだ。縁はなくても読むのは面白い。

なので夜になるとこの雑誌をゆっくり読んでいる。

そこで「お尻と胸のお手入れ♪」の記事を読んだのだ。

何で尻と胸かね。

独り者や結婚19年目のゲーマーには関係ない話である。

しかしケチなので読む。

フリーマガジンで金はかかってないが、逆にタダで情報が手に入るのだ。一応読む。

まぁ簡単な事である。

丁寧に洗い、その後化粧水や乳液で顔と同じようにケアする。

尻に乳液・・・プッ、ことわざみたいである。

そんなもったいない事を私がするか。

しているからこうして記事になっているのだが、たまたま風呂に入った時に娘ぶー子のボディスクラブが目に入ったのだ。

私よりも訳のわからない方のために、「ボディ・スクラブ」はボディをスクラブ、つまり体をこすり洗うもので、風呂場にあったやつは歯磨き粉のようなチューブに入ったジェルであった。

ぶー子が100円で買って来た。さすが私の娘である。

試しにそれを搾り出し、尻をこすってみた。

シャワーで洗い流すと、おおっ、ツルツルになっている!!

これは・・・これは・・・凄いぞ。

もちろん風呂から出たら、ローションと乳液を塗った。

こんな変なカップリングになってしまったのは、残り物で放置されていた可哀想なものを救うためである。

ちなみにローションは2、3年前の夏に買ったシーブリーズで、尻はヒリヒリと涼しくなった。

寝る前に尻を触るとツルツルのプリプリで、明らかに手触りが変わっていた。

それからである。尻を愛でるようになったのは。

あれから毎日風呂場で尻をスクラブし、シーブリーズでヒリヒリし、豆乳イソフラボンの乳液を擦り込んでいる。

時々パンツに手を突っ込んでは尻を撫で悦に入っているが、残念なのは人に触らせられない事だ。

なので、興味のある方はご自分の尻で実感していただきたい。

ぽ子、自分磨きに目覚めそうである。