「ぶー子と帰りに待ち合わせしたよ。ぽ子は来れないの?」
昼にダンナからメールが来た。
娘ぶー子は新宿だか馬場だかに学校見学へ行ったのだ。
その後の事らしい。
行こうと思えば行けない事もないが、仕事が終わるのが5時半である。
そのあと新宿で待ち合わせて行動すると、帰るのがとんでもなく遅くなってしまう。
まだもう1日あるのだ。
そう、これは昨日の話。
しかし、一応迷う。
ここで私も合流できれば、晩ご飯は外食になりそうだし、もしかしたら何か買ってもらえるかもしれない。
つまりチャンス☆なのだ。何かと。
迷ったが、思い止まる事ができた。
晩ご飯の下ごしらえがもう終わっていたのだ。
こんなの、外食になるなら今日に回しても良かったのだが、今日は今日でナスやベーコンやタケノコやトマトや使いかけのアンチョビを何とかしなくてはならなかったのだ。
無念。
彼らが新宿で落ち合うとしたら、帰ってくるのは遅いだろう。
時間ができてあぁ嬉しいッ。
負け惜しみで結構、何して遊ぼうかなッ。
つまらない女である。
家に帰って早速何して遊ぼうかと考えたが、そうだった、ゲームは謎解きがクリアできず停滞していたし、いざ時間があるからご自由にとなると、ネットもいまひとつ盛り上がらない。
だったら日頃「もっと時間が欲しい」と熱望していたピアノの練習をしようと思うのだが、時間があると思うとなかなかやる気にならない。
つまらんのー。
つまらんのー。
時間と言うものは、ないからこそ輝くのだ。
普段やりたい事は山ほどあったはずなのに、そのどれも、やる気にならないのだ。
昔からそうだ。
ひとりになると、「暇だのー」「暇だのー」とグータラして、結局寝るのだ。
暇であった。
結局おざなりにネットサーフィンをして、時間が過ぎてしまった。
9時過ぎにダンナとぶー子が帰って来ると、「見て見て!!」とぶー子が戦利品を見せびらかしに来た。
楽器屋に行くと言っていたが、ストラップとピックをたくさん買ってもらっていた。
たくさん買ったのはピックの方で、ストラップはたくさん買ってもらってはいない。
日本語は難しい。
買い物のウキウキをそのまま持ち帰ったぶー子のテンションが、置いていかれた感のぽ子には眩しかった。
晩ご飯が終わるとブログの更新をし、ご飯の片づけをし、もう寝る時間だ。
ぶー子とダンナは「エンタの神様」のビデオ録画を見ている。
おやすみなさい。
ぽ子はちょっぴり淋しいのであった。