部屋の中から、庭の前を通る人に激吠え。決して良好ではない関係のお隣さんにも吠えるので、冷や汗が出る。
「ミッツだめ。」
「ミッツ静かに。」
上から見下ろして、威圧的に低く言ってみた。
少しばかり静かにはなったが、目を合わせようとせず、不満そうだ。しかもちょっと可哀相。
どうしたらみっちゃんが鳴きやんでくれるのか。
圧をかければ、みっちゃんも我慢しようとするみたいだ。
でも、あれは納得していない。その中で葛藤しているようにも見える。
舐められるな、主導権を握れと良く聞くが、信頼関係もないのにゴリ押しではみっちゃんにストレスではないのか。
吠えても無視しようと私も頑張ってみたが、このままでは何も変わらないような気もする。
「ダメだ」じゃなく、「吠える必要がないんだよ」と安心させることはできないか。
今度は「命令」でなく、「注意」にしてみる。圧は下げて、手をかざし、「うるさいよ」「静かに」。声のトーンは少し上げた。
目は合わせてくれたが、「でもワンってなっちゃうんだよぅ」という感じに「うう」「うわん」と吠え漏れしている感じ(笑)
そんなことをしていたら、友人夫妻がやって来たのだ。
先日ハーネスがスッポ抜けたときに一緒にいた夫妻だ。犬好きで、扱いも上手い。時間を空けずに会えて嬉しい。
しかしみっちゃんとのトモダチ度はまた振り出しに戻っており、「ウー」と唸るところからの始まりだ。
構わずケージの前に座り込んで雑談していたが、始めは唸っていたのがやがて手の匂いを嗅ぎに行き、自分から寄っていき、ケージから出てきて、徐々に距離を縮めていった。
それでもこの場のトップは私だ(笑)みっちゃんの心のよすがは否応なしに私しかいないのである。これまで最下層であった私に、みっちゃんは「助けて」とばかりにすり寄って来る。
快感~。
朝の散歩はダンナが行ったので、私が夜の部に。
行く前から、どのコースを行こうかそればかり考えている。
犬の散歩が少なそうなところ。
コース変更しやすい場所。
人が少ない。
最悪すれ違えるよう、道幅がそこそこあるところ。
あんまり暗いと私が怖い。
公園や広い歩道がいいんだが、そういう場所は往々にして犬の散歩も多い。
結局真逆の、静かな住宅地を通ることにした。人通りも少ないし、万が一犬の散歩とかち合ってもコース変更がしやすい。
引っ張りグセがなくなるよう、いいペースを保ったら「いいね」「上手」と大げさに褒めるようにした。
声掛けをしながら散歩していて気付いたが、そんな気持ち悪い飼い主なぞ見たことがない。
なんでお宅のワンコはそんなに従順なのですか。
犬にばかりでなく、人の気配にも敏感なみっちゃん。今回も、走り抜け戦法でやり過ごす。
飼い主が構えると犬に伝わるというので、「走ればいいだけ、心配イリマセーン!」と言い聞かせてどっしり構える。難しいね・・・。
家に入る時に、足を拭くのを嫌がるようになった。
押したり引いたりやり方を変えてみたりしているが、なかなか頑固である。
何がそんなに嫌なのだろうか。確かに前の家では「足を拭く」なんてことはしたことがなかっただろう。これを習慣にするのは難しそうだ。
しかし折れる訳にはいかない。
足が汚れたまま家に入ることを良しとはできないし、ここでみっちゃんの意地を通すのも良くない気がする。
みっちゃんに足を拭かれたくない理由があるならそこを理解して、打開できるのが理想だ。
それまでは、だましだましやるしかないか。
みっちゃんがうちに来てから10日。環境には慣れてきたと思う。
私達にも慣れてきて、そろそろケージに閉じ込めておくも可哀相である。
いつまでもこのままでいる訳にはいかない。
次の段階は、ケージ生活は変わらずにリビングとミツコ部屋の仕切りを放つことになる。つまり猫側にだけ自由に行き来できるスタイルだ。
しかし犬にも人にもガルガルのみっちゃんだ、猫らを見たら吠えるだろう。吠えれば猫はビビるだろう。
仲良くなれとまでは言わない。せめて「無関心」ぐらいな関係になってもらいたいが、みっちゃんが吠えているうちは無理だ。そう思うと、なかなか次の段階に思い切れないものがある。
保護団体に相談してみるかな。