メダカの繁殖は、比較的簡単と言っていいだろう。
一度にそこそこの量の採卵ができること、毎日のように産卵しているので採卵のチャンスが多い事。
これだけで、その気になれば願ったより多い数の稚魚を育てることができるはずだ。
なのでうちも結局、初めての卵フィーバーで採卵した以外は、育てる必要がなくなってしまった。
孵ったのは11匹。
しかし簡単とは言っても、「簡単な繁殖」には、絶対条件がある。
隔離して育てること。
メダカの卵や産まれた針子は、大人のメダカが食べつくしてしまうという。
実際、外のビオトープでは毎日のようにメダカは卵を抱いているが、針子の姿をついぞ見たことがない。
まぁその気になればまた採卵して増やせばいいのだ。現状でもプラス11匹だ。当分いい。
そんな中、ダンナが睡蓮鉢に針子を見つけたというので、私は大変驚いた。
見つけたのは1匹だけだったが、見たところ少しは成長しているようである。
良く動くし、この子は生き残れるかも、そう思って見守っていたが、今のところ無事に成長している。
これは奇跡か、と思っていたが、その隣の睡蓮鉢にも、その後数匹の針子を発見したのでさらに驚いた。
しかも、初めての色付き。グレーっぽいのと黒いの。
小さくて見つけづらいのと動くのとで数はハッキリしないが、4匹はいる。
どうやら根っこが伸びて絡まっている浮草が、うまい隠れ家になっているようであった。
ここからはいかに見つからずに生き残るか。
生存の鍵は、それだけではない。
針子の死因は「水質の悪化」「水質の急激な変化」「水流」「ストレス」など成魚と同じものに加え、「餓死」が多いとの事。
室内で育てていた時は意識して数時間おきにエサをやっていたが、今度は大人も一緒に住んでいる鉢である。針子にだけエサをやるという訳にはいかず、結局鉢全体に針子用のエサをバラまいている状況だ。
大人のメダカは物凄い勢いでそれを食べつくし、針子のエリアへ潜入していく。
もう見てられんEE:AEACB
いつも祈るようにして、その場を離れるのであった。
この子達は無事に育つだろうか。