未解決の課題曲を抱えて、こんなことをやってる場合ではないのだが・・・。
楽器を買ってもらったのだ。
それはとある休日、楽器屋さんに行った時の事である。
楽器屋に用事があるのは、いつもダンナだ。
鍵盤弾きなど、鍵盤さえあればあとはほとんど買い足すものなどない。
一方ギターは、やれストラップだ、エフェクターだと、欲を出したらキリのない世界である。
時々こうして、楽器屋を訪れることになる。
私は用がないので、ブラブラと店内をあてどもなくウロついている。
それはギター鑑賞であったり、楽譜探しだったり。
面白いものを見つけることもある。
面白いものを見つけてしまったのだ。
それは店の入り口付近にあり、私は店に入るなり、それに引っかかったことになる。
オモチャだ。オタマジャクシ(音符のようでもあり、生き物のようでもある)の形をした楽器である。
一体どうやって音を出すのだろうかと手に取ってみる。
胴体部分が細長い棒になっていて、そこを押さえると音が出た。単音。プー。
違う場所を押さえると、違う高さになる。プー。
どうやら下に行くほど高い音に、上に行くほど低い音になるようだ。
しかし鍵盤やスイッチのような明確なポイントがないので、どこにどの音があるのかが分からない。
これ結構、難しいぞEE:AE5B1
この「オタマトーン」は、下にオタマジャクシの顔がついており、一見どう見てもオモチャだ。
しかし楽器として手に取ると、かなり難易度が高いことが分かる。
要は、フレットレスだ。
バイオリンなどの弦楽器とも同じか。
以前、テルミンという楽器のオモチャ版を買ったことがあるが、これもある意味フレットレス、アンテナに向けた手の位置で音程が変わると言う面白いものであった。
私にとってこういう楽器の面白さは、「正しい音階を出せるかどうか」というところにある。
自分の音感を、試すのである。
フレットレスの場合、鍵盤と違い、「ド」の音域は広い。
境い目がないので、レに近いド、シに近いド、など、細かいことを言えばほぼ無限と言っていいだろう。
しかし私は確固としたドを出したい。
正確に言うと、確固として出したいのは、2つめに出す音である。
一つ目はどんな音で出ようとも、「このドは若干低めのドね」などと思う事はない。
次に続く音が正しく出ていないと、途端に違和感が出て来るのである。
間抜けだ。
これはテルミンで実証済みだが、前の音に対して正しい音が出ていないと、それはもうとてもとても間抜けで爆笑ものなのである。
という意味ではオモチャの部分もあるのか。
とにかく、私はこれが欲しくなったと。
オモチャにして、この難易度。
2個あったら、面白さは倍増だ。音痴が一緒に演奏するのである。その音痴ぶりも、同じものではないのだ。奇想天外である。
ということで、やってきました。
音域が広い方がいいので、デラックス買ってもらいましたEE:AEACD
出すとしまうのが大変なので、箱のまま、見づらくてすみませんEE:AE5B1
知る人ぞ知る、かの明和電機の製品である。
どうりで、という感じだろう。
この弾き方(笑)
早速、簡単な童謡など弾いてみたが、笑ったわEE:AEB64
ヘタクソっぷりも面白いが、やはり技術的な難易度の面白さがある。
オモチャにして、楽器。
オタマトーン。
あぁ、また新しい扉を開いてしまった・・・。