暇なのだろう。この頃は何となく「風邪の引き始め」というものが分かるようになってきた。
暇、というのは、仕事をしていた時分には、そういうことはあまりなかったからだ。
引き始めようが引ききろうが、仕事は待っているのである。どうでもいい話だ。
まぁ特別備えた訳でもない、やるのは最低限の家事にとどめてゴロゴロしていただけだ。
しかしやはり大事なのは「休養」なのだろう。
今日になったら熱はすっかり下がり、回復している実感がある。
この二日、布団に入っている時間が長かったため、余計なことを考える時間ができてしまった。
多くはネガティブなことだ。
恐らく週末の飲み恥に起因しているとみた。
46にもなって、女の癖に酒飲んで醜態さらすとか、情けないことこの上ない。
恥の多くは酒がらみだ。これにより、一般の46歳女性に比べ、格段に恥度は上がっているはずだ。
布団の中で、「思い出してしまいそうな醜態」を思い出さないように、私は戦っていた。
方向を変える。
するとイモヅル式に、過去の恥の数々を思い出してしまう。
無知であり、傲慢であり、自己中心的であったがため、これもまたたくさんの思い出したくない恥が積み重なっている。
もう「あああーっ!!」と叫びだしたいほど恥ずかしいレベルだ。いたたまれん。
歳を重ね、その質を変えつつも、私は恥を積み重ねていることを知った。
気が狂いそうになり、ネットで「思い出したくないこと」について調べてみたのだ。
果たして普通の人は、そういう過去があるものなのか。
また、このような過去を清算する方法はあるのか。
おおEE:AEAAB
同じ叫びがたくさん聞こえてきたEE:AE473
数や度合いは違えども、誰しも忘れたい過去があるようである。これは大きな救いだ。
世界で一番とは言わなくとも、少なくともこの町で一番ぐらいの恥さらしだという思いであった。
あの「思い出したくない」感じ、他人のそのリアルな吐露が、私を救う。落ち着け、生きてりゃ恥ぐらいかく。
そしてその清算法のひとつとして、面白いものがあった。
記憶というものは、思い出せば出すほどにシナプスが強固になり、余計に思い出しやすくなってしまうとのこと。
かといって、思い出したくないのに思い出してしまうから苦痛なのである。
ならば思い出してしまう時。
とにかく記憶に「リアリティ」を持たせてしまうと、思い出すときの苦痛は増してしまう。
なのでまずその記憶の映像から色を抜く→モノクロにしてしまう。
その上でバカバカしい曲をBGMにし、そのシーンを縮めてポイッと捨ててしまえ、とのことだ。
難しそうだが、なんだか効果がありそうな気がする。
私は先週末飲んだくれてるシーンをモノクロにし、ストレイキャッツの「Rock This Town」のBGMをつけ、ポイッと捨ててみた。
うーん。
即効性はないな(笑)
遅効性はあるのか??信頼性もいまひとつ。
過去は消せないのである。恥や失敗は自分で負うしかない。
こうなると一番頼りになるのは「時間薬」か。
週末の度に繰り返しているのだ、楽になる日は来るのだろうか。