オートミール50gに対して、水100cc。レシピにはそう書かれていた。
しかし私は、オートミールを40gで作りたかったのである。
今思うとなぜ頑なに40g??と我ながら謎だ。こういう変なこだわりは、発達由縁なのかもしれない。私にはわりと良くあることだ。
では、オートミールが40gだと、水は何ccになるのか?
算数は、壊滅的に苦手だ。あるところからすっかり遭難して、そこから先が積み上げられないままである。
しかし大人になり、考えることは楽しくなった。
50:100→5:10。ゼロを1個減らした。両方減らすのだから、意味は同じはずだ。
→1:2。上手く言えないが、約分したとでも言うのか?多分これも、同じ意味であるはずだ。
しかし私の考えは、ここで止まる。1:2??だからどうした。40gはどこへ?
理数系のダンナに説明を乞う。
50ー40=10 オートミールの量の差を出す。
10というのは、全体の5分の一。
ダンナは紙に、図を描いた。50の棒。そのうち40を塗りつぶす。その残りに10と書き込んだ。
まずい・・・。この展開。私は小学校の頃の授業を思い出した。さっぱり意味が分からないのである。
ダンナは話を続けるが、まるで脳を透明なプラスティックで保護でもしたように、言葉が入って来ない。ダンナの書いた図を見る。ボーッとしてくる。
「ちょっと待って。」
私が理解していないことを見て取ったダンナは、50から40を引くところに話を戻した。
そこまでは分かる。でもなんで、50gと40gの差を出すのか?私の考えはそこで止まってしまい、先に進めない。
私の考え方は間違っているのか?
オートミール50g:水100cc
5g:10cc
1g:2cc
つまり、オートミール1gに対して水は2ccということが分かった。40gなら、40を掛ければいいんじゃ?
答え:80cc。
できたぜよ。
ところがダンナの説明は、さっぱり分からない。恥ずかしながら理解できなかったので、ここでその導き方を書くことはできないが、どちらも正解なのである。
ひとつの答えに対し、導き方はひとつではなかったのだ。
しかし学校というものは、ひとつの方法で統一しようとする。仮に同じ問題が学校で出されたとしても、ダンナ式で説明をされたら私は遭難してしまう。実際これまで、そんな繰り返しであった。
しかし先生が私の考え方を拾ってくれたら、私はもっと算数が、数学が、好きになれたかもしれない。
オートミール40gに対しで水が80ccであったことに、私は純粋に深く、感動していた。
そして私が手に入れることのできなかった多くの知識を、惜しく思った。
「でもね?これ、50gに対して100ccって分かりやすい分量だったからいいけど、例えばオートミールが55gだったら答え分かる?」
「!!」
55:100
消せる0がない(笑)
やはり理屈で理解していないと、応用が利かないらしい。結局算数は苦手だ。
ちなみにChatGPTの答えはこうだ。ますます分からん。