人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

四万温泉、再び・1

四万温泉、再び。

今回は車で行くので、あらかじめ見所を調べておき、たっぷり散策して回るコースであった。

そもそも四万温泉は「何もない町」ということをウリにしているのだ、自然ぐらいしか楽しむものはない。

しかしその小さな温泉町がすっかり気に入ってしまい、今度は夏に、と思っていたのである。

ダンナに2度ほど起こされて、やっと8時に起きる。

今回も準備が不十分だったため、化粧品だ、洗面具だ、とバタバタし、化粧は諦めて眉毛だけ書いて出た。

前日は「早起きするために早く飲み始めて早く寝る」ことにしたのだが、結局普通にしっかり飲んでしまい、軽く二日酔いである。

車での旅行は3年ぶりであった。ドライブ、ということ自体が久しぶりである。

ドライブには音楽が欠かせないが、カーステが壊れたままになっていて、カセットテープしか聞けない状態であった。

古いカセットを40本ほど、ケースに詰め込んでいく。

昔録ったマイベストのシリーズだ。これはこれで懐かしい。

というか、イントロ聴いても思い出せないものがかなりあり、時の経過を感じる。

どれだけ懐かしいかというと、例えばジャニーズの「カミセン」(笑)

この中途半端な古さが、記憶からすっかり消し去っていた。

高速を降りたら、途端に雨だ。

最初の目的地に着いたところで晴れたので良かったが、楽しみにしていた川が汚れてしまい、残念。

前回、雪で下りれなかった階段を下りて、川の近くまで行く。

甌穴といって、川底に穴が開いているらしいのだが、水かさが増えていて良く分からなかった。

「警告が鳴ったらダムから水が放水され、水位が上がるので注意」と書かれていた。

警告が鳴る場面をイメージして、怖くなる。ちょっとしたパニック映画だ。

ところどころ、滝を見に下りて行く。

静かなのはいいが、ちょっと怖いEE:AEB64

深い青とは、吸い込まれそうな色である。小さなダムは先まで進めなかった。

逆に、車を止めて大きな橋を歩いて渡ろうとしたら、ダンナがビビッて来なかった(笑)

まぁ深いとか高いとか、そういうのは怖い年頃なのである。

怖いといえば、熊が出るので注意、という警告も何度か見たのだ。

「母熊は特に凶暴なので注意」と書かれていたが、人間界で凶暴呼ばわりされているとは露知らず、母熊は必死に子育てしているんだろうなぁ。人も熊も同じなのだ。ただ、熊の方が圧倒的に強いだけである。

小さな町だ。

滝とダムを見たらやることがなくなってしまった。

ちょっと早かったが宿に行き、風呂に入る。

オセロとジェンガを持って部屋に戻ったのだが、疲れてやる気にならず、寝てしまった。

食事を運びに来たので、気がついて起きたのだ。

この食事が物凄いボリュームで、食べきれない程の量であった。

しかし私たち夫婦は、食べ物を残すということはしない。美徳でもあり、食い意地でもある。

時間をかけて、何とか食べきった。しかし苦しくて何もできない状態に。

その後3時間、私はひっくり返ってウトウトしながらただテレビを見ていた。

11時頃にやっと起き上がり、このまま寝るのでは面白くない、飲まなくては、と冷やしておいた酒を飲み始める。

オセロを2回やり、ダンナは寝てしまった。

毎度恐怖のトイレだが、今回は共同トイレである、一応寝るギリギリ前に一緒に一度行っておく。

しかし「ここからはひとりでトイレに行かなくてはならない」と思うとどうも膀胱のあたりが気になってくる。

どうやら私はまたトイレに行きたくなっているようだ。

しらばっくれて過ごしたかったが、ものの15分で我慢ならないほどになってしまった。

グイグイグイッとコップのお酒をあおり、心の中で鼻歌を歌いながらトイレに向かう。

初代バイオハザードの扉を開けるような緊張感だ。帰りは濡れた手を拭きもせず、すっ飛んで戻った。

しかしクリアだEE:AE46F夜中に旅館の共同トイレにひとりで入ったぞ!!経験値入手、レベルアップだ!!

あとは「寝る」というハードルだが、スマホでゲームの動画を見ていたら幸せな気持ちになり、こちらもすんなりクリア。気がついたら朝であった。

深酒しなかったので二日酔いは免れたが、待ち受けていたのはまたしても大量の食事であった・・・。

二日目につづく。