果たしてどこからが「悪い」と判断されるラインなのか。
良し悪しに限らず物事の線引きというのは、意外と曖昧なものが多い。
人によって価値観が違うし、その時の状況にも左右されるだろう。
多数いればそれが「良し」なのか、ひとりでも「違う」と言えば「悪し」なのか。
いったいどこからが悪酔いなのか。
明らかなのは「私は酒癖が悪い」という事だが、実はそんなに珍しいタイプではないんじゃなかろうか、そんな疑問が湧いている。
「酷い」と眉をひそめられ、笑われ、しっかりしろと怒られる。
しかし、最近参加したミクシィのコミュニティで、てめぇの泥酔伝説を告白するトピががあり、私は開眼したのである。
これは少数派ではない。たまたま周りにいないだけである。
私は次々に現れる同志の存在に感動した。
酷い。
みんな酷い。
参加者は基本女性だが、吐く、脱ぐ、エロモードに入る、殴る、前歯が折れた、泣く、救急車・・・、私も酷いがみんな酷いのである。
ダンナにぜひ読んでもらいたいと願う。
ちなみに自分自身を振り返って歴史に残る泥酔伝はというと、保険の外交員をしていた頃に仕事帰りに飲み、酔っ払って電車で隣の人に保険の勧誘を始めたこと、とにかく気がついたら頭から出血していて病院で数針縫ったがついに原因を思い出せなかったこと、最近ではスポーツセンターの植え込みで寝たこと、見知らぬ外国人のチャリで2ケツして帰ったこと、Pのライブでステージ前まで出てヘドバンかましたことあたりだろうか。
さすがに恥ずかしいが、時間が経って羞恥心も薄らいできた頃である。危険な時期だ(笑)
しかし、そういった醜態は単発モノであり、繰り返す事はまずない。
それこそ色々な偶然や条件が重なって、そのようなあられもない事態になってしまったのである。
言い方を変えれば今後も何が起こるか分からないが、これは習慣性のないもので、偶然の織り成す奇跡のようなものなのだ。
習慣性のあるものとは、同じ話を繰り返す、タクシーの運転手に絡む、知らない人に話しかける、踊る、さらに進むと歩けなくなり、会話が死に、寝る、あたりのラインナップか。
この辺になると私も記憶には残らないが、先日テレビでそんな自分を見た。
「密着警察24時」とかいった、年末の特番であった。
深夜、パトロール中のパトカーの前をトボトボ歩いていた女性が突然倒れる。
病気か救急車か、と駆け寄ると、酔っ払いである(笑)
警官が二人がかりで担ぎ上げるのだが、足に力が入らずすぐにへたり込んでしまう。
それを見て私は、失くした記憶が蘇ったのだ。
ああ、あれ、分かる(笑)なんか、しょっちゅうああなってる気がする。
と同時にダンナも言った。「うわ~~、分かる!あーなっちゃ大変なんだよ、マジで!頼むよ!」
間違いない、あれは私でもある。
担ぐのも大変らしいが、起こすのも苦労するらしい。
ここまでくると私の脳はもう寝ているが、タクシーを降りるという難関がダンナに待ち受けているのだ。最後に担がれた日には、上半身からダイブして降りたらしい。
しかしこれで終わりではない。
玄関から寝室まで追い上げるのが、ダンナの最後の仕事なのである。
私的には家まで帰れれば上等、玄関で寝るぐらいいいじゃないかという気持ちだが、まぁ置いていく方にも置いて行きづらい気持ちがあるのだろう、彼は寝室まで煽るか担ぐかする。
大変なのは理解するが、それは「妻を介抱する」というより「荷物をブン投げる」に近かったような微かな記憶がある。
別に文句はないが。
まぁでも実は世間ではこんなのはマシな方であり、女ヨッパも意外とたくさんいるらしいからもっと暖かい目で見て欲しいとまとめるつもりだったのだが、書いていていたたまれなくなった。
今年はもうちょっとしっかりしたいと思う。