人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

そしてそこに向かってしまうのである

午前10時。

私は動物病院のトイレで吐いておった。

広くて快適で、吐きやすいトイレであった・・・・・・・。

昨日は会社の飲み会だった。

仕事が早く終わったので早めに上がらせてもらえ、余裕を持って準備をすることができた。

バスの時刻表を見て、逆算して準備の予定を経てる。

6時までに晩御飯を作って、30分で着替えて化粧をして髪をセットしよう。

いつもなら、私は5時半に仕事を終えてからこのような準備をするので毎回間に合わないのだが、余裕があるのでぬかりなし。

6時15分には着替えを済ませて鏡に向かっていた。

そんな時に娘ぶー子が帰ってきたのだ。

私はぶー子のジーンズを勝手に穿いてたが、彼女が咎めたのはその部分ではなかった。

「はぁ?その格好!?マジそれ仕事着じゃん!!」

その時私は大きなロゴの入ったロンTとパーカーの重ね着をしていたのだが、どちらも私のお気に入りである。

「会社の飲みだから、あんまり洒落込むと恥ずかしいよEE:AE4E6」と言ったのだが、ぶー子は部屋に行って新しい組み合わせを持ってきて「ハイハイ!!」と私を煽った。

ものすご~~~く、胸の開いた服である。

そんな予定ではなかったので、私は自分のサイズよりふた回りほどでかくてすんごいパッドの入った上げ底ブラを着用していたのだ。

まるで古いアメリカ映画に出てくる売春婦の如き胸が、誘うように露出した。

「これちょっとエロい・・・。」

「いいからいいから!!」

こうなったらぶー子は止められない。

結局私のチョイスは全てダメ出しされて、きれいに塗り替えられた。

不思議だったのは、ミッキーマウスの靴下だけOKがでたことだ。明らかおかしいはずだが。

「ぽ子さ~~~ん、喫煙席こっちこっち!!」上司グッティ氏が私を呼んだ。

喫煙席・・・EE:AE4E6

「私はもうタバコは止めましたが(汗)」

「何言ってんの(爆笑)」

私以外にも、値上げをきっかけに禁煙している人は何人かいたのだが、結局私を含めて全員撃沈した。

喫煙者は何とかしてその世界に仲間を呼び戻そうと、みんな今や高級になったタバコを惜しげもなく差し出した。

マイルドセブン3からラーク、メンソールまでよりどりみどりであった・・・。

翌日に大五郎を朝イチで病院に連れて行かなくてはならなかったので、私は早く帰るつもりでいた。

いつもそうである。

後が心配なので2次会には行かないつもりで家を出るのだが、コントロールできた試しがない。

昨日は焼酎のロック、ワイン、日本酒を繰り返し飲み、店を出た時の記憶はもうほとんどない。

そして私はタクシーで、久米川の音楽バー「P」に向かったのである・・・。

驚いた。

本当に驚いた。

本来なら帰るべきところだったのだが、行って良かったと思う。

最近ここに時々コメントをくれるようになった「べにちゃん」が、偶然来ていたのである。

もちろん会うのは初めてだ。

妖艶な美女だ。盛ってないぞ、本当だ。

しかし私の酔いももう末期に来ており、後の記憶はほとんど残っていない。

なぜ筋肉痛??

ああ、踊り狂っていたような・・・EE:AEB64

なんでこう恥なんだ。

飲むと誰かが私の中に入り込み、躍らせ、喋らせ、記憶を盗んでいくのである。

気がついたら玄関で、倒れるように寝ていた。

ゲロは4時間後である。