人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

ブラピに寝かされ

結局昨日はDVDを観ている途中で、ひとり寝てしまった。

何となく根性ナシのようで情けなく、「頑張れぽ子!!」「たかが映画だぽ子!!」と自分へエールを送ったがそれも空しく、気がついたら「続きは明日にしよう。」とダンナが立ち上がったところであった。

しかしそのままつけっ放しだったテレビが超面白く、爆笑して目がすっかり覚めてしまった。

ブラット・ピット主演の1880年代が舞台のギャングもので眠り、ジャニーズ・嵐のバラエティーで即、目を覚ますぽ子である。

案の定、朝は何とか起きるだけは起きたが、ダンナを送り出すと眠くて眠くて仕方がない。

寝ぼけてホットドッグを作ったのでパンの解凍に失敗した。

「もうこれでいい。」とダンナは言ったが、「これは困る」と言われててもぽ子が困るのだ。

ダンナはゴワゴワのホットドッグのパンを、何度も指で押してから、観念したように食べ出した。

ダンナが出掛けると、そのままソファにどぁ~っ、と横になる。

あぁ、今日はダスキンの回収日だ。

いつもなら8時過ぎに来る。何と中途半端な時間。

しかしもう目が開かない。グー。

「遅くなってすみません。」

結局彼女が来たのは9時だった。

いえいえ、むしろでかしたぞ、ダスキンレディ。

私は半開きの目のままで、汚れた換気扇フィルターとモップをきれいなものと交換する。

ダスキンレディの手柄のおかげで、私はまたすぐ次の眠りに入ることができた。

爆睡中に来てくれたので、寝ぼけたまままた横になることができたのだ。

次は娘ぶー子、10時の予定である。

一度起こし損ねたことがあったので、もう私をアテにするなと言ってある。

どうぞゆっくり寝坊して下さい。

起こしませんのでご安心を。

10時半に目が覚めたので、一応声だけ掛けてやった。

どうせ起きない、そう思わせるリアクションだったので、私は昨日観損なったDVDを観る事にした。

今夜続きを観る事になるだろうから、追いついておかないと。

観て分かったが、「あの辺はまだ起きていた」と思っていた場面も、ほとんど記憶に残ってはいなかった。

おかしい、確かに観ていたはずなのに。頭は先に寝ていたのか。

飲みながら観た時と同じ現象が起こっていた。

その後の嵐は良く覚えているのだが。

ぶー子が下りて来たのは11時半だった。

それほど急ぐ用事ではなかったらしく、のんびり身支度をしていたが、彼女は大変な事をサラッと言った。

「今日、この部屋でパソコンちょっと使いたいんだけど。」

??使えよ。・・・って、わざわざ断ってるんだから、誰か連れてくるのか。

「誰か来るの?」

「ウン。ダンスの曲編(曲の編集)したいんだけど。」

一見私に許可をとっているような会話に見えるが、実はこうなるとほぼ決定事項である。

嫌だと言っても困らせるだけなのだ。

しかも嫌がる理由など一つしかなく、それが部屋が散らかっているからだと言っても説得力がない。

仕方ない。

しかしだよ、11時30分、仕事に出るまであと約1時間だ。

私はその時、荒れ果てたリビングに手もつけず、スッピンでのんびりパソコンを開いていたのだ。

ご飯だって食べてないし、こりゃ大変な事になったぞ。

トイレの掃除、キッチンの掃除、皿洗い、テーブルの片付け、ゴミ捨て、猫のトイレ掃除。

なんだか腹が立ってきた。

ぶー子は「部屋を使うから」と言ったっきり、鼻歌を歌いながら髪をセットしている。

私は出勤時間が迫ってくる。

何かおかしくないか?この状況。

結局中途半端に散らかったまま、出掛けることになってしまった。

「汚い状態で入れないように。」とキツく言っておいたが、どこまで伝わったかどうか。

私の「汚い」とぶー子の「汚い」が同じだとは思えないのだが。

仕事が終わって会社を出ると、メールが来ていることに気がついた。

「ごめん、まだやってる」というぶー子からのメールだった。

まだやってる→まだ部屋にいる→まだかかる。

つまり私はリビングに入れないのか。

「入れるっちゃ、入れるよ。」

そりゃ入れるだろう、私はこの家の主の妻なのだ。

リビング使用権の優先順位なら、断然私の方が上だ。

しかし、会ったこともない女子高生らの後ろで小さくなって家事をするのかと思うと、気が滅入った。

アンタが構わなくても、私は構う。

結局私はリビングには寄らず、寝室に直行した。

大きなスーパーの袋を見て「わ、私が冷蔵庫に入れとくよ!!」とぶー子が上ずった声で言った。

その後もやれ風呂に先に入ったらどうだ、ご飯の支度をやれるところまでやる、と小さくなってまくし立てた。

何か悪くないぞ、この状態。

私はベッドで寝っ転がったまま、モヤシを炒め、肉を解凍して炒め、ビデオの録画予約をするように指示を出した。

肉とモヤシを炒めたら、あとは録画予約しかない家事である。

7時半に曲編作業が終わったと言いに来た。

私は田代まさしの手記を読み終わって、寝ていた。

何だ、悪くない時間だったじゃないか。

しかし案の定ブログの更新作業が終わらず、みんなを待たせているぽ子である。

「ブログも更新もします」とも言われたのだが、それだけは無理だろうよ。

だからこうして焦ってキーを叩いているのだ。