今日の予定は、早起きして歩いて駅前まで行き、喫茶店のモーニングを食べてさらに大回りして歩いて帰る、であった。
まだまだ歩く気だったのだ。
今年のぽ子は違うぞ。
ところが昨日、歯医者の帰りにダンナと待ち合わせて、駅前でしこたま飲んでしまった。
キープするつもりで注文したボトルは空っぽになった。
「ぽ子が二重に見える。」
久しぶりに聞いたこのセリフは、ダンナの飲みがMAXに達した事を知らせるサインだ。
家に着いたらダンナはすぐに布団に入り私はサワーを飲んだが、寝不足続きであまりに眠く、私もすぐに寝てしまった。
驚いたことに、いつも通りに目が覚めた。6時半だ。
あまりに早すぎるからまた寝たが、これなら計画通りにいける、そう確信して7時半に目覚ましをセットした。
ダンナはなかなか起きてこなかった。勝った感だ。
この手の計画ではいつも足を引っ張っていたが、今日は数少ない後ろめたくない日である。
一方ダンナは酒がまだ抜け切ってないようで、浮かない顔で起きて来た。
風呂に入ってから駅前に向かったが、口から酒臭い息が漏れていた。
しかし私達は、10時にはバロックの流れる喫茶店でモーニングを食べ、コーヒーを飲み、新聞を読んでいた。
「・・・人間、こうも変わるもんなんだな・・・。」
ダンナが上目遣いで私を見て、ボソッと言った。
そんなにあり得ないことですか、これは。
素質があったから、こうなったんでしょ。
そう、今日も歩いた。歩いた、歩いた。
9キロだ。どんどん伸びている。
久米川から東村山に向かったが、東村山が近づいてくるとある店の存在を思い出した。
「・・・今から入ってウィークエンドパックのバリューコースなら、4時にはお店出れるね♪」
「・・・え?」
「そしたら『花月』でラーメン食べて・・・。」
「お・・・。」
そしてダンナはマックでそのカラオケ屋の割引券を見つけ、食べもしないで券だけもらって出た。
そしてシダックスに向かったが、いいのか?本当に。
これではせっかくセレビ~な午前を過ごしたのに、いつもの週末に転落ではないのか?
歌うことでどれほどカロリーを消費するのかはわからないが、それと同時に大量の酒を飲み、背脂タップリのラーメンを食べるのだ。
せっかくここまで歩いたのに。
悩んだ。
シダックスの割引券を片手に駅前をウロウロしながら、「どうする?」「いいの?」と初めての夜を迎える恋人達のように、私達は迷っていた。
そして私達は誘惑に負けずに家路に着いた。
しかし睡魔の誘惑に負け、とっぷり日が暮れるまで寝てしまった。
私はギュギュッと飲んでいるが、ダンナは珍しく正真正銘の二日酔いで、コーラを飲んでいる。
まぁ今となっては休肝日は私のほうが多いのだ。
ダンナの肝臓よ、休むが良い。
明日のために。
まぁ
そんなんで、明日はググッとな予感。