自粛だ、どこにも行かれん。
やることがないと飲んだくれてしまうのだ。
飲んで終わらないために、何かできることはないかと考えた。
考えた。
考えたぞーEE:AE482
リアル東村山ヤード。
ボードゲーム「スコットランドヤード」からヒントを得たアウトドアゲームである。
まぁ走らない頭脳戦鬼ごっこのようなものだ。
まずは追手と逃げる人を決める。
逃げる人が先に家を出て、時々現在地の写真かGPSのスクショを追手に送る。追手はそれをもとに追うのだ。
目的地は最寄りの3駅のどれか。逃げる人が着いてしまったら勝ち。それまでに見つかってしまったら、追手の勝ちだ。
頭で考えただけなので、果たしてゲームとして成り立つのかはやってみないと分からない。
今回は私が逃げ、ダンナが追うことになった。
準備をして、私が先に家を出る。10分に前後の写真を撮って送る。ダンナはこれからスタートだ。
5分後、今度はお互いにGPSのスクショで現在地を送り合う。
私の作戦は、まず新秋津に行くように見せかけ、東村山へ方向転換、そっちに誘われたら久米川へ向かうというところであった。
とは言っても、追手もバカみたいについてくるはずはない。恐らく新秋津に向かえば東村山も射程に入れるだろうし、東村山に向かえば久米川も圏内になるはずだ。
まずは「どうやら新秋津に行くらしい」と思わせる必要がある。
私自身も東村山を射程に入れつつ、ギリギリ秋津寄りに向かっていった。
ところで「東村山市内を出ない」というルールを自分で作っておきながら、このギリギリが仇になり危うく東久留米と清瀬にはみ出すところであった(笑)
GPSから5分後は、また写真だ。今度は逃げる方だけが送る。逃げ側が有利なための、バランス調整だ。そして5分後に、GPSスクショ交換。
ダンナは「よっしゃ!」というスタンプを返して来た。えっEE:AEB2Fなに、よっしゃってEE:AE5B1
動きを読まれているのか。ヤバい、遠回りになってもコースを変えた方が良さそうだ。ダンナの位置を見ると、このまま行くとかち合う可能性が高い。
しかし脇道がないEE:AEB64
ビクビクしながら先を窺い、何度も後ろを振り向きながら進む。動きを読まれているなら、行き先はもう新秋津に見せかける必要はない。ガッツリ東村山に修正した方が良さそうである。
次は私がだけが写真を送り、その後のGPS交換を待つ。ダンナは一体どこにいるんだ・・・。
ところが次に来たGPSは、新秋津駅に近づいていたのである。
おお、かかってたのか(笑)
これならもう余裕だ。こちらの位置も今回のGPSで知られたが、追ってきたところで平行移動では追い付けるわけがない。
東村山まで引き付けて久米川に行くつもりだったが、可哀想だから久米川に直行してやろう。
いや、それでももうこれは、勝ち戦だ。もはや消化試合である。
「もうGPSの現在地、送らなくていいよEE:AEB61」
「なにぃEE:AEB2F」
同じような速さで同じ方向へ向かっているのだ、もう形勢は変わりようがない。
もうちょっとドラマを作る方法はないだろうか、そんなことを考えながら、道端の祠にお参りしたりとできるだけのんびり歩いていた。
もう私は久米川へ向かいかかっていたが、ここで方向転換して東村山に向かうことにした。
ダンナが新秋津からこっちに向かったのなら、東村山は近くなっているはずだ。
どこにいるかは知らんが、恐らくそろそろイーブンな距離なのではないか。
私は行く先を変え、右に曲がった。
曲がってホテホテと歩いていると、歩いていたら・・・、
なんと前からダンナがこっちに向かってきていたEE:AEB64
「ゲームに情けは無用だよ。」ダンナは笑った。
本当に驚いたが、特別奇跡的なことが起こった訳ではないらしい。
行き先は完全に読まれていて無駄なくそっちへ向かったダンナと、途中で方向転換した私がかち合っただけである。
思ったよりも、面白かったのだ。運動にもなった。
しかしゲームバランスとしては良くないことが分かったので、今後は修正が必要だ。
追手からはノーヒントでもいいかな?それか、追手は自転車にするとか。
次は容赦しないぞ。