ショーはサンバだけではなかった。
始めは和服を来たお姉ちゃんが、唐傘を持って踊っていたが、だんだんサンバのテンションに近づいていく。
ダンナは・・・、
立ち上がって「面白れえ・・・。」とポカーンとしていた。
そしてテンポが上がるにつれて、「ヤバい」「ヤバい」と連呼し始め、最後には「6千払ってあそこに行きたい!!」と言った。
6千円の席のほうにはサンバねーちゃん達がステージから下りて、一緒に踊るように煽っている。
「行きてえ!!俺も行きてえ!!」声がうわずっている。
ショーが終わると盛大な拍手で彼らを見送った。
「サンバ、やべぇ・・・。」ダンナはつぶやくように言い、ガックリと席についた。
サンバも沖縄踊りも阿波踊りも、もう時間の問題だろう。
考えてみればダンナはすでに「ディスコ」はやったのだ。
素質はあったのだ。
酒と音楽と熱気。
これが揃えば誰しも踊りたくなるはずである。
これが私達の出した結論だ。
人間とはそういう風にできているのだ。
どこかにサンババー(ダンナは3ババァと言って爆笑した。酔いもいよいよクライマックスに入る)でもあれば行ってみたいものだ。
その後の花火がまた、素晴らしかった。
酔って見る花火は格別である。
しかしダンナはサンバが終わったらすっかり大人しくなってしまった。
花火が終わると客が出口に殺到したので、少しそのまま飲んでから帰る事にした。
結局持ってきた酒を全部飲みつくしてしまった。
出口に向かって歩いていると、観覧車が見えた。
ここには新聞屋さんにもらったチケットで入ったが、このチケットには乗り物券が1枚ついている。
酔っていたのでぜひ乗ることにした。
上から見下ろす夜の遊園地も綺麗だ。
ただ、携帯カメラでは不十分だったが。
珍しくダンナはこの夜、「気持ち悪い」「気持ち悪い」と、限界を超えたらしい。
家に着くまで「気持ち悪い」「もうダメだ」のこの2つだけを繰り返し、家に着くと布団に直行した。
長い1日だった。
来年はダンナのサンバが見れそうである。
楽しみだ。