人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

サンバ・・・、そして罰

天気・くもり、降水確率・0%。

昨日の天気予報である。

Yahoo!の「天気」をクリックし、東京をクリックし、東村山をクリックした結果のピンポイント予報だ。

午後6時30分、私達はズブ濡れになってビールを飲んでいた・・・。

西武園の花火大会である。

去年は行かなかったが、おととしに花火の前のサンバにハマり、次は絶対に予約席のいい場所に座ってやると決めていたのだった。

その願いは叶ってステージ目の前の最前列を取ることができたが、雨。

家を出るときに「傘持った?」と聞かれていたのに、私は確かめもせずに「持った」と返事をしてしまったのだ。

昨日からバッグに入れっぱなしだったからだが、私は昨日と違うバッグで出たのだ、傘は勝手に移動はしない。

その上、買ったばかりの帽子に「1050円」のタグをつけたままであった。

なんとダンナは驚きもせず、「それがぽ子だ。」と平然と言った。

期待していなかったオードブルが予想以上にいいものだったのが嬉しい誤算だったが、ダンナはそれらが濡れぬようにたったひとつの小さな折り畳み傘をその上にさし、結局必要なくなったコンビニで買ったサンドイッチやおにぎりの上には、私が持ってきたタオルを乗せた。

私はズブ濡れである。

ダンナにとって一番大切なものは何か、思い知った時であった。

「ご覧のような天気なので、サンバカーニバルは内容を変更させていただきます。」

そんなアナウンスがあったが、これでは仕方がない。ステージもビシャビシャである。

一応小さなパンツに尻をはみ出させたセクシー姉ちゃんは出てきたが、簡単に踊りながら自己紹介をしただけで引っ込んでしまった。

今年は我を忘れて踊ってやると決めていただけに、ダンナが可哀相である。

おととしの様子はココ

飲み放題のサワーを濃い目で注文し、まるで自分が濡れている事を忘れるように、ガブガブ飲んだ。

私はイスをダンナの隣に移動し、ふたりでひとつの傘に入った。

早く気付や、こんなに濡らしてからに。

気がつくと、雨は止んでいた。

花火大会の方は滞りなく遂行され、後には残りカスのような静けさだけが残った。

「雨、あがったね。」

「ちょっとだけでもいいから、サンバやらないかなぁ。」

「サンバ観たい。」

「5分でもいい。」

私達はこの不運を嘆き、この会場には日ごろの行いの悪かったものを集めてひとまとめに神が罰を与えたのだと考えたが、もしかしたらその逆だったのかもしれない。

私達の願いは叶い、サンバ姉ちゃん達があの派手な衣装を着てステージに現れたのである。

しかし私の記憶はそこで終わっている。

こんな大事な部分からなぜ途切れたのかが謎だったが、どうやら私はサンバ姉ちゃんたちが登場するや否や、トイレに行ったらしいのだ。

「一番いい時にいないんだもんEE:AE4F4」ダンナはそう言っていた。

そんな訳で、次の記憶は深夜のリビングだ。

サンバの影響があったのかはわからないが、私は下着姿であった。

帰りに酔っ払ってPに行くんじゃないかと案じていたが、その余力はなかったようで安心した。

しかし二日酔いだ。

うどんを食べ過ぎてしまい、「酒」という雰囲気ではないが、そろそろ行かねばならない。

また降り出しそうな空である。