今日のラーメンの隣の客がかなりファックなヤツだったので、イモヅル式に過去のファックな客たちを思い出してしまった。
今回はそんなファックなお客のことを書いてみようと思う。
あれはもう数年前の事だが、結構ショッキングだったのでいまだに良く覚えていて、話題に上る。
本格的な長浜豚骨ラーメンを出す店での事であった。
2つしかないテーブル席に私とダンナが座り、いくらも距離がない隣のテーブル席には、後から家族連れが席に着いた。
見るからにセレブなファミリーである。
ご主人はゴルフにでも行くようなこぎれいなポロシャツを着、奥様もきれいな服を着ている。
そして小学生の低学年と思われる姉妹。
なぜそんなに隣が気になったかと言うと、そこは居酒屋も兼ねているような雰囲気の、大衆的ラーメン屋である。
そしてそのラーメンは「本格的」を通り越し、「どぎつい」ど豚骨のラーメン屋として名を馳せているのである。
プンプンと豚骨臭の漂う酒場の様な店の中に、このセレブ家族だ。嫌でも目が行ってしまう。
もしかして何も知らずに「ラーメンでも食べましょう」と入って来たのではないか?
何の予備知識もなく食べるにはかなりキツい、こてこてギトギトくさくさラーメンなのだ。
「じゃあ何食べる?」
「ラーメン?」
「せん菜ですって。」
皆が同時にあれこれ口々に勝手に言っている。
「じゃ、ラーメンね。」
ご主人が適当に注文するが、その後もまだ何にする?とメニューを眺めて考えている。
時間が経ってしまったので詳しいことは忘れてしまったが、注文を言った後からも「じゃ、ラーメンにあれつけて。」「これして。」とダラダラ付け足していた。
その中でもひときわイラッとしたのが、
「温泉卵だって。」
「温泉卵があるよ。」
子供に勧めているのだが、それを受けて子供は「そう、じゃ、温泉卵乗せて。」と本当に食べたいんだかどうかも疑わしい言い方でサラッと王女様のような言い方で、言いつけた事だ。
「じゃ、温泉卵乗せて。」
散々後から色々注文つけたその中のひとつであるが、上流社会とはこういうものなのだろうか?
しかし、それだけなら私もこの家族のことは忘れていただろう。
極めつけはこの娘らが親のことを「ママ」、そして「ダディー」と呼んでいたことだ。
この家族がラーメンをどう食べたかはわからない。
先に私たちが店を出てしまったからだ。
ダディー。
ダディー、ど豚骨・御天である。