結局部屋は、「見た目ちょっときれい」というまでにならなかったのだ。
根本的に汚すぎるのだ。
どうする?
片付け終わり。ゲームだ。人間のクズ、上等。
現在2つのゲームを同時進行しているが、
そのうち1つはタイピングのゲームだ。
こちらを優先する。
ゲーム=遊び、の後ろめたさがあるからだ。
もしここでダンナに踏み込まれても、
「なに?タイピングの練習してるんですけど?」とちょこっと丁寧な言い方なぞしてカッコつけてりゃいいのだ。
結局、もう1本のRPGの時に帰って来ちゃうんだけど。
キャンプの間、ゲームができなかった。
できなかったのもあるけど、「できなかった」という思い込みも大きい。
「もうダメだ」「どうせダメだ」と思いながらやるのでボロボロだ。
戦争映画ですぐ死ぬタイプだ。夢でも良く死ぬ。
娘ぶー子が隣に座って見ている。
「・・・やる?」「うんっ。」
くどいがこれはタイピングのゲームなのだ。
彼女はゲーム感覚でみているが、ひとたび興味を持って始めたら
すっかりタイピングをマスターしている、という代物なのだ。
ぶー子がゲームをしている間、私はパソコンで遊んでいた。
ふっとぶー子のやっているところを後ろから見てみると・・・。
上手い・・・。
そうだった、彼女は音ゲーの代表格・ポップンミュージックは狂ったようにやってたし、
毎日PCには向かっているので、キーボードを打つのも速い。
その速さは単語入力の場面でさらに際立つ。
黙って見ていたがついに「・・・すげえ・・・。」と言ってしまった。
とたんに「まじすげー。」と言ってぶー子が振り向いた。
え??
誰がこれやって・・・。
「デモプレイだよ~~~ん!」
デモ!!騙された!!
しかも2回目だった!!
2度も同じ手に騙されるなんて、振り込み詐欺に要注意だ。
結局ぶー子はデモばかり見ていた。
あんなに待ちに待ったゲームの時間を削ってやったのに、何てこった。
親の心子知らずだ。
皿を洗い終わって代ってもらい、もう1つのゲームをやる。
やっていたらまたぶー子が隣に座った。
とにかく弱いのですぐに全滅する。
「ここに私もいるからね。」ぶー子がニコニコしている。
ダンナも帰ってきたし、ご飯の支度がある。
私には時間がないのだ。寝ることを優先するから時間がないのだ。
「先に進んで。」コントローラーを渡す。
結局ぶー子に私が滞っていたストーリーを進めてもらった上、レベルも上げて、アイテムも稼いでもらった。
私は時間の使い方も悪い上、ゲームの要領も悪いのか。
あんなに気合を入れて今日はゲーム日にすると決めたのに
一体何だったのだ。
ぶー子がゲームをやってる間にしこたま飲んでしまったので、もう酔った。
明日からもっと真剣にゲームに取り組もうと思う。