人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子54歳。

 

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忘れ去られた生活様式

相変わらずエル嬢は、ご機嫌斜めである。

その晩も一緒に寝ようと連れてきたが、落ち着かず、苛立っているように見えた。

なのでカーテンを開けて、外を見せてあげようと思ったのだ。

猫は、外を眺めることが好きだ。

ただエルは体が小さいので、高い窓べりに出るのにちょっと苦労する。そのせいか、大五郎ほど外を見ている姿を見ることはないのだった。

しかしこうしてカーテンをめくってみると、やはり興味を示す。

結果的にエルは誘いに乗らず、私はアホみたいにひとりで寝ながらカーテンをまくっていた。

空が見えた。

住宅地だ、寝ながら見える範囲のほとんどが向かいの家だが、その上に広がる空に、ぽっかりと丸い月が見えたのだ。

不思議な気持ちだった。

月を見ることは多いが、こうして横になって見ることなどほとんどない。

人間が屋根の下で寝るようになって久しいだろうが、もともともっと月は近くにあったはずである。

満点の星空の下で眠りに落ちていたのは、一体どれほど昔になるのか。

キャンプに行きたくなった。

自然を肌で感じながら、炭火の温かい明りを囲んで過ごす夜。

今を生きる私達には、せいぜいこれぐらいが限界である。

そんな夢を抱きつつ、自粛解除になるのを待つ。

延期かなぁ~。