もうホントに、生きた心地がしなかったよ・・・・・・・。
夜、ダンナとふたりでみっちゃんのお散歩。友人宅へお披露目に、少し足を伸ばす。
犬好きな友人夫妻だ。扱いも上手く、ビビリのみっちゃんとの距離も短い時間で確実に縮まっていく。
油断したといったら噓ではないが、まさかこんなことが起こるとは全く想定できなかった。
突然ハーネスがスッポ抜けて、みっちゃんが道路に飛び出してしまったのである。
一瞬にしてどうするべきかと色々頭を駆け巡ったが、向こうから車のライトが近づいていた。
もうダメだ、顔を覆ってしゃがみ込んでしまった。
恐る恐る顔を上げると、車は止まってくれていて、みっちゃんが道路の真ん中でウロウロしていた。
ぶつからなかったんだ(泣)
でもまだ安心できない。逆方向からも車が向かってきているし、みっちゃんは近寄ると逃げてしまう。
こちらがじっとしているとジリジリと寄って来る。ギリギリのところで首輪に手を掛けようとするのだが、すり抜けてしまう。
逆方向から来た車も停まってくれたが、今度はバイクがそれを抜かそうとしている。
そうこうしているうちに、ダンナが何とか捕まえてくれたのだ。
車に頭を下げて、一件落着。
落着とは言っても、もう怖くて怖くて頭が真っ白である。
リードをつけるまでは安心できないが、手が震えて上手くいかない。
友人夫妻がお店に入れてくれ、やっと落ち着いたのだった。
「何とかしないと」が「もうダメだ」に変わった時の絶望。私は諦めてしまったのである。
みっちゃんがはねられるところを見たくなかった。
そんな自分の弱さへの嫌悪。
私はどうするべきだったのか。
今回は、運が良かった。
しかし今後運頼りにする訳にはいかない。
もう二度とこんなことが起こらないよう、対策を取るしかない。
「何とかしないと」も「もうダメだ」もないように。
泡食って道路で犬追い祭りをしている私に、「追いかけないで!」などと声をかけてくれた夫妻に感謝。
冷静さを欠いていたので、非常に心強かった。
首輪を掴んで捕まえたダンナにみっちゃんは噛みついたらしいが、手加減してくれたようでケガにはなっていない。
「戻ってきてくれて良かったね。」と言われた意味が、後になって分かった。そのまま逃げて行ってしまう犬も多いのだ。
こんなんでも絆は育まれていたのだろうか。
時に、みっちゃんを病院に連れて行った際に、全く同じことが違う犬で起こっていたのだ。
私は見ていないが、車に繋いでいた子が逃げ出して、道路に飛び出していたとのこと。
飼い主さんが四苦八苦していたと聞いて、「お~怖!そんなことになりたかないわ」などと他人事のように思っていたが、いやー飼い主さんの気持ちが良く分かったよ。
生きた心地がしなかっただろうな。