人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

五感の記憶

すっかり涼しくなってきたのだ。

毎年夏の間には、「この暑さは本当にいつか終わるんだろうか」などと思うものだが、ちゃんと次の季節は律儀にやってくる。

今年はあまり残暑らしきものは感じず、気が付いたら秋になっていた。

乾いた冷気が陽気の中に混じるのを、肌に感じる。

あぁ、またこの季節が来たんだな、と思う。

五感の記憶。

それは単なる記憶だけでなく、感情も引き起こす。

秋にはあまり悪い思い出がないが、母が死んだ初夏とろくなことがなかった冬は、漠然と気持ちがシンクロすることがある。

しかしもう、過ぎ去ったことだ。懐かしいような気持ちになっていることに、人間の再生力を感じる。

音楽と記憶も、結び付いている。

良く聴き込んだ曲ほど、その頃の思いが染み込んでいるものだ。

ふと思いがけず耳に飛び込んできたりすると、気持ちはタイムスリップする。

いいこともあった。

辛いこともあった。

聴けなかった曲もあったし、当時を思い出すために好んで聴く曲もある。

今もまた、何かの曲にこの時代を刷り込ませているのだろうか。

香り。

毎年キンモクセイの香りを嗅ぐと、旧友に再会したような気持ちになる。

昔好んでつけていたコロンの匂いなども、ちゃんとその頃を思い出すから不思議だ。

昨日たまたま、ギャツビーの青いムスクの存在を思い出して欲しくなったのだが、もうそんなものはなくなっていた。

タクティクスとか、もう一度嗅いでみたいなぁ。

最後にもうひとつ。

今年は高いので関心がなかったんだが、サンマは私の大好物である。

やっと昨日、一尾200円のサンマを食べたのだが、美味しいのはもちろん「ああ、これだよEE:AE482」という安心感。

君は変わらずにいてくれたね。

値段は変わったけどEE:AEB64

美味しかったなぁ、もっと食べたいなぁEE:AE5B1

もう10月になる。ホントに一年なんて、あっという間だ。

目まぐるしい時の流れの中、記憶は五感にしっかりと刻まれている。

サンマよ、来年はたくさん獲れてくれますよう。