人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

GWの真ん中で

ゴールデンウィークのど真ん中、私達夫婦は娘ぶー子の家へ遊びに行くことにした。

子猫が増えて、早く見せたいらしい。

正月も会ってないし、ダンナは仕事だったが夜から会いに行ったのだ。

仕事のダンナは置いて、私は先にぶー子と落ち合うことになった。

家の場所は何となく覚えていたが、ぶー子の方からもこっちに向かってくれると言うので、駅を降りたら適当な場所から電話をしてみる。

「今どこ?」

「・・・ていう交差点。」

「交差点??名前とか良くわかんないなぁ。」

「角にチャーハンのお店がある。」

「チャーハン、チャーハン・・・・・、あ!職業イケメンのところか!」

職業イケメン!?

そんな店があるのかと見渡してみるが、見当たらない。

「そんなのないよ。」さすがにこの雑踏の中で「職業イケメン」とは言えない。

「違うか~~。えーと、じゃあどこだろ、えーと・・・。」

「弁当屋さんがあるよ。あと、・・・あ。」

職業イケメン、あった(笑)店ではない、看板だ。大きな看板。

「あった!あったよ、職業イケメン!」

「そうか!そのイケメンを背中にすると、どっち側にいるの??」

言葉にするのがためらわれたが、言わない訳にはいかないだろう、イケメン。

「イメケンの向かいになるかな!」

「え?イケメン側?!」

「じゃなくて、イケメンの見える方!」

恥ずかしかったであります。

ダンナが来るまで、ぶー子の家に近いいつもの焼き鳥屋で飲む。

相変らず饒舌だ。

喋りながら食べたからか、突然喉をカッカッと言わせて「引っかかった」と言い出した。

「引っかかってる、引っかかってる、今まさに喉と気管支の狭間、喉桶狭間、これ喉桶狭間の戦い、んぐっ・・・、武田信玄勝利。」

「桶狭間ってEE:AE5B1

「いやぶっちゃけ桶狭間が何か知らないんだけど、周りバカばっかだから、これでウケる。」

親もバカであった。今調べたら、信玄ではなく織田信長であった。

「見てこれEE:AEAAB

ぶー子が仰々しくバッグから取り出したそれは、小瓶に入ったこんぺいとうであった。

どう返したらいいのか、分からん。

「こうぺいとう・・・、好きなの??」

「いや、綺麗じゃない??EE:AEACDてか、モンハンでこれに似たアイテムがあるのよ~!」

私がモンハンにハマッていたのは、8年前。

当時ぶー子は大学生でまだ一緒に暮らしていたが、彼女は私の洗脳の甲斐もなく、何度か付き合ってもらっただけで終わっていた。

それが今、開花しているのである。複雑な気持ちだ。

あとから来たダンナにもこんぺいとうを見せていたが、モンハンの話にも美しさにも触れることなく「へ~、一個ちょうだいEE:AE471」とサラッと言ったのでぶー子は絶句した。

「え?まぁ別にいいけどEE:AE4E6

恐らくぶー子の中でそれは、食用ではなかったのだろう。

ダンナは「懐かしい味がする。」と言って、居酒屋でこんぺいとうを舐めていた。

お酒をしこたま買い込み、ぶー子の部屋へ移動する。

実はもうモンハンは少し飽きて来ていて別のゲームに心変わりしようというところのようで、そのゲームの鑑賞だ。

つまらないと思うだろう。

面白いのだよ、これがEE:AEB64

「Dead by daylight」、これもまたオンラインゲームだ。

タバコをくわえながらゲームのコントローラーを握り、熱くその実況をする。

長い時間をかけて私がこの娘に伝えられたことは、何だったんだろうか。

いや、自分にソックリである。全て伝わったことだろう。

これを矯正できないことは、コピー元である自分が良く分かっている。

自分を大事にしてくれ。これだけは言っておく。

こんなぶー子も今、生活の転換を図ろうとしている。

もしかしたら、この街に戻ってくるかもしれない。

新しいステージに、期待したい。