いい大人がこんな事を言うのは恥ずかしいが、私はあまり野菜を好んで食べることがない。
家族のために調理するか、安いから買うか。
私が野菜を食べるとしたら、そんなところからだ。
それでも歳のせいか、この頃は油断すると「美味しい」などと思ってしまうことがある。
過去にあったのは白菜、チンゲン菜、小松菜、どちらも芯の方がいい。
ブロッコリーの時もあったかな?良く茹でた大根や。
しかしなぜか、その思いは長くは続かなかった。
悪くはないんだけど、結局また普通の野菜になってしまうのだ。
ちょっとしたブームみたいなものである。
そんな中。
タケノコが300円で売っていたのだ。
タケノコ。
そんな時代もあった。
何シーズンその思いが続いたかは忘れたが、この美味しさに感動した時代があったはずである。
小さいが、300円だ。
旬の味である。ちょっと買ってみるとするか。
で、下処理の検索からだ。
今回は鍋にスッポリ入るサイズだったので、簡単だった。
ちょっと皮を剥いて、切り込み入れて、ボツボツを削いで、ぬかと一緒に茹でる。
簡単だった。
しかし、判断が難しい。
冷めたところで皮を剥いていく訳だが、最初はいい。いかにも皮を剥いてる感じだ。
しかしそのうち、皮の根元部分が柔らかくなってくるのである。
色もきれいなベージュだ。
なんか・・・、
うまそうじゃないか・・・・・・。
ここは食べられないのか?
上部は薄ら毛が生えていて、まごうことなき皮である。迷いはない。
しかし剥けば剥くほど下部は柔らかく、その範囲も広くなっていく。
結局とっても小さくなってしまった。
水を張ったタッパーに入れ、流しには皮だけが残された。
「・・・・・・・。」
そのうちのひとつを手に取り、下の柔らかい部分をちぎって食べてみた。
旨いEE:AEB64
すっごくすっごく美味しいじゃないか。これを捨てるのは惜しい。
こうして私は流しの皮を千切りながら、可食部分を食べつくしてしまった。
謎だ。
皮の剥き方を間違えたか?
それともあそこを食べるのは昔話に出て来るような貧乏人で、あの皮によって貧富が試されるのか?
不思議な食べ物である。タケノコ。
美味しかったので、安かったらまた買ってこようと思う。
下処理、もう一度調べて直してみるかなEE:AE5B1