人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

カレー戦争勃発

カレーは一般的に、失敗の少ない料理だと言われているが・・・。

チャーシューを作ったのだ。

これは美味しかった。

これこそカレー以上に失敗しづらい料理だろう。せいぜい硬いか味が薄いか程度のものだ。

このチャーシューが中途半端に残ったので、ネットでリメイク法を検索したのである。そして見つけたのが、カレー。

あくまでもリメイクだ。チャーシューは具の一部でしかない。

これはルーを使わず野菜たっぷりで、ドライカレーか汁気の少ないスープカレーのようでもあった。

さらにうちに残っていたチャーシューが少なかったので、レシピよりも野菜を多くすることにしたのである。

これが最初の脱線であった。

野菜を多くしたのだ、そのぶん水分も多くした方がいいのではないか。

そのせいで、入れるべきカレー粉の量が分からなくなった。→適当。

どうせなら、もっと本格風味にしてみないか。→家にあるスパイスをどんどん足す。ガラムマサラ、クミン、カルダモン、クローブ。

これだけで、激マズになった。

まず、コクがない。コクに当たる肉=チャーシューが少なかったか。→ブイヨン、ウスターソース追加。

風味もない。→赤がなかったので白ワイン追加。

ますます悪くなった。ソース味カレー風味のワイン煮みたいな。風味がケンカしているのである。

何かないか。冷蔵庫を開けると、ビターチョコレート発見。追加。

非常に悪くなった。

何の統制もとれていない団体に、ルー大柴をぶち込んだようなものである。

甘い。それならば、→粗挽きこしょう大量散布。

もはやカレー界の戦争である。

焦るな、煮込めば味が落ち着くかもしれない。その間に救済策を考えよう。

最後の手は大柴ではない方のルーの投下だが、中途半端な使用量になることを考えるとできるだけ避けたかった。

どうも、一番いけなかったのはワインとソースのような気がする。ベースのスープが美味しくないのだ。

ええい、と、ここにトマトジュースを入れてみる。

EE:AEACA

あなたはジャンヌ・ダルクですか。マーティン・セント・ジェイムスですか。

騒がしかったカレーはすっかり大人しくなり、普通の煮込みになった。

何が勝因かは分からない。トマトの成分が、何かを上回って黙らせてくれたのだろうか。

何とか収拾がついて良かった。つくづくオリジナリティなど出すものではない。

ところで後になって思い当たったのが、チャーシューを作る時に入れたスパイスである。

恐らく「五香粉」。八角など、中華に使うクセの強いスパイスの集まりであった。

そこにワインとソースにチョコレートだ、オエッ、改めて文字にすると気持ち悪いなEE:AE5B1

トマトが偉大であった。

失敗カレーには、トマトジュースを。