日曜日にしこたま飲んで寝たので、月曜日はまるで使い物にならなかったのだ。
二日酔いというほど酷くはなかったのだが、あいつら、体力ばかりでなく気力も持っていきやがる。
何もやる気がしない。
眠くもダルくもないのでな何かするべきなのだが、あぁもう、何もしないでいるのは後ろめたいし。
こんな時は「調べもの」を家事とみなす。
中華街やらキャンプ場やら色々調べたが、一番頑張ったのは「釣り」である。
無性に釣りをしてみたくなったのだ。それも食べられるやつ。
できれば海釣りがいい。これまではニジマスばかりである。まぁ針の先にイクラくっつけてすぐにかかるのが「釣り」と言うならばの話だが。
釣り堀だと確実に釣れるのはいいが、何が出るのか分からないというギャンブル性に乏しい。
サンドイッチにワインと洒落込みながら、大海原で針をたらすなんて素敵ではないか。
私は酒と話し相手さえいれば、尻に根が生えるほど動かなくても大丈夫だ。・・・というか、ワインとサンドイッチがあれば、釣れなくてもいい。
まぁつまり、ちょっとしたレジャー感覚で楽しみたいというだけなのであった。
なので当然、金をかけたくない。
私はまず、堤防なんかで釣りができる場所を探した。
これが、結構都内でもあるのだ。
釣り公園化しており、用具のレンタルなんかもできる場所もある。
ただ、どこにも値段が書いてなかったのが不安要素だが、船に乗って行くと半日でも5~6千円はするのだ。それより高いなどということはなかろう。
しかし私はもう、船に乗りたくなっていた。やる前からエスカレートするのが、私の悪い癖だ。
どういうものがいいのか知りもしないくせに、カッコイイ釣り具も欲しい。
あぁ一体何が釣れるんだろう。いっぱい釣れたら友達に分けてあげよう。Pにクーラーバッグごと持って行って、「好きなのどうぞ!」とか言ってみたいなぁ。
瞬間的にチヤホヤされるだろう。恐らく私の人生で一番輝く時だ。
イワシとカツオが好きなんだけどなぁ。欲しいって言われたら困っちゃうな。
ところで今までに釣った一番の大物は、父親の顔である。
肩が凝って吐き気がするまで調べていた。
河口湖のワカサギ釣りまで調べたぞ。←ものすごい美味しいらしい。
しかし、これ以上趣味が増えるのは危険だ。これは開けてはいけない扉なのか?
すでに手はかかっているが。