大した話でもないが、専業主婦にはちょっとしたアクシデントであった。
氷が溶けかけていたのだ。
昨日の夜のことだ。ダンナが飲むコーラに気を利かせて氷なぞ入れたのだが(自分もそれを飲むからである)、その時に気がついた。
何となく溶けかけてる??という極めてファジーな状態だったため、様子を見ることにしたのだった。もしかしたら、ちゃんと閉まってなかったのかもしれない。
朝になり、ダンナが持っていくお茶を夏バーションにしようと、マグボトルに氷を入れることにしたのだが、それで思い出した。
果たして製氷室の中は昨日よりも悪い状態であった。ただ、まだ辛うじて氷は形を留めていた。
「この子は助けられるよ。奇跡とかそんなレベルじゃない。」
これは我が家の猫エルの障害を、最初に診てもらった時の先生のセリフだが、そんな心境である。
とりあえず設定温度だとかのなんちゃらをダンナにいじくってもらい、私はさらに待った。
大したことなかろうと思っていたのでそのまましばらく忘れていたが、思い出して冷蔵庫内の各部屋の温度表示を見ると、冷蔵室・18度、製氷室・7度、冷凍室1・-14度、野菜室・8度、冷凍室2・-22度、という異常事態であった。
それぞれの部屋の手を突っ込んでみたが、冷凍室はどこも小春日和で、表示はウソッパチである。
まぁよくあるトラブルらしい。
ネットで調べたが、原因も様々、症状も様々、対処法も様々、修理に出したくなかったのでできれば自力で何とかしたかったが(正確には、散らかっているので修理人に家に上がられると困るからである)、素人判断では難しそうであった。
仕方なくメーカーの修理センターに電話をしたが、15分ほどコンセントを抜けば復帰する可能性があるとのこと。
おー、それなら私にもできるぞ。カムバック冷蔵庫。
しかし、コンセント、どこだ??
正面から見ると、冷蔵庫は部屋の角にピッタリついており、その隣には食器棚が隙間なく立っていた。
幸い冷蔵庫に隣り合わせた食器棚の下半分は、キャスターがついているので動かすことができた。
これを動かすのは何年ぶりか?それはそれで恐ろしいものはあったが、結果は想定の範囲内であった。
大きな綿埃とサランラップの芯、ワインとペットボトルのキャップ。
猫に買ったスーパーボールが6個とビー玉1つ、それらは以前消火器を噴射した影響で、ピンクの粉塵にまみれていた。
覗き込むと、冷蔵庫の後ろにコードの一部分が見えるが、それだけである。
コンセントは下の方にあると思い込んでいたので、「もう修理なんてやめて新しいの買っちゃえよ、めんどくせーよ」とかなり暗い気持ちになった。
しかし意外やコンセントは冷蔵庫より上にあったので、何も動かすことなく外すことができたのであった。
キッチンのコンセントの場所を考えた人、エライ!!
そして三菱のコールセンターのお姉ちゃんも、エライ!!
どうやら冷蔵庫の機能は復帰したようである。
ひき肉がダメになってしまったが、修理代に比べれば屁だ。
冷凍庫内の食材がどうなるのかは、考えたくない。食える食えるEE:AEB80
専業主婦の、ちょっとしたアクシデントであった。