ライブまで1ヶ月を切った。しかし何だ?この余裕は。
これまでは「ライブやります」と決まってから当日までが短いことが多く、今回は計画的に運んでいる方なのである。・・・のだろうか。そのつもりでいたのだが。
最初のスタジオまでの運びは、
①原曲を何度も聴く。
②原曲を何度も何度も聴く。
③原曲を何度も何度も何度も聴く。
・・・ん??これで2週間ぐらいパッと過ぎてしまった気もするが、次に
④歌詞をネットで探し出す。
⑤印刷する。
実は今日の段階でここまでである。
ちょっと押してきた感じがしてきたので、次に進むことにした。
⑥曲を聴きながら歌詞を訂正。
⑦曲に合わせて歌う。
まぁあまり訂正箇所はないが、ライブバージョンだったりすると歌詞が違ったり長さが違ったりすることもあるのだ、私達がやる内容に合わせたものにしておきたいのである。
これは大した作業ではない。⑥と⑦を一緒にやっちゃう事もできる。
しかしここの段階で、ひとつだけ例外的な作業を今回はすることになっていた。
耳コピだ、歌詞のEE:AE4E6
実はネットで検索してもどうしても出てこない曲があり、途方に暮れていたのだ。
選曲をしたkawaさんに「歌詞がどうしても見つからない」と泣きを入れたら、彼の返事はこうであった。
①適当にそれっぽく歌う。
②日本語でもいいから歌詞を作る。
③諦める。
このメールを見て私は直感した。
彼には「諦める」という選択肢はない。
しかしそこで私も気づいたが、kawaさんに言ってどうするのだ、やる気があるのかないのかって話である。
かくして私は①を選択したのであった。
まだ独身の頃に、地元でサザンのコピーをやっていた頃があった。
その時のヴォーカルは同い年の大学生だったが、彼は練習に1冊の大学ノートを持ってきていたのだ。
中には手書きで歌詞が書いてあったが、
ベイビーアロマイン
ベイビーアロマイン
そんな曲あったか??と言うと、それは「プラスティック・スーパースター」という曲の歌い出しで、正確には「Baby,I don't mind」であった。
もちろん彼は私と違って優秀な大学生である、本当はアロマインなどと薬の銘柄のような歌詞ではないことは分かっていたのだが、「そのように聞こえるからそのまま書いた」、つまりそれらしく歌うためにわざわざそう書いたというのである。
まぁ聴くのは日本人である。アロマインと言ったところで誰も驚きはしない。
なので私もそれほど悲観してはいなかった。聞こえたように書き出せばいいのである。
しかしだ、やはりどうしても自分の知っている言葉で辻褄を合わせたくなってしまうものである。
かと言って私の英単語のボキャブラリーなどたかが知れているので、すぐに行き詰まってしまった。
すでに文法ムチャクチャの単なる英単語の羅列になっていたが、どうしても、どんなに無茶をしても、自分の知っている言葉だけではどうにもならないのである。
rezirin'。・・・。
もうこうなったら作るしかないだろう、言葉を。
ちなみにこの単語は「リザイアリン」であり、「リザイア」の進行形である。それっぽいだろう。
こうして私もアロマインの領域に入ったが、一度やってしまえば後はその方がラクなぐらいであった。
当日英語圏のお客様が来ませんように。
ちなみに最後の言葉は
Try my loan babyだ。
誰かローンの支払いを肩代わりさせられそうな終わり方である。