死んだ人間が蘇る。
もうちょっと神秘的な話を期待していたのだが・・・。
監督:塩田明彦
キャスト:草なぎ 剛、竹内結子
熊本市で、死者が蘇って帰ってくるという現象が多発していた。
それはある範囲に限られていて、ちょっとした条件が合えば起こるようである。
海の事故で恋人を亡くしていた葵は、彼が帰ってくることを願ってひたすら待つ。
それを側で見ているのは、学生時代からの悪友・平太だ。
平太はこの「黄泉がえり現象」の調査をしていて、どうすれば死者が生き返るかを知っていた。
葵のもとに、恋人を蘇らせてあげるべきなのか・・・。
平太の心は揺れる。
・・・と、かいつまんで書けばこれはラブストーリーである事がすぐに分かるが、実際に映画で見るとその辺が分かりにくかった。
なにしろどいつもこいつも蘇って、最初はパニック映画になるのか、次にはミステリーかという形相だったのである。
葵なら葵を、一番最初に蘇った子供ならその子を徹底的に追う方が分かりやすかったのではないか。
どれもこれも欲張って同時進行するので、軸がブレる。
どこに気持ちを置いたら良いのかが分からず、誰が出てきても余計な話のようで面白くないのである。
どう引っ張ってくるのかいつまで経ってもはっきりせず、途中で飽きてしまった。
葵と平太のやりとりも、少女マンガチックで痛い。
どちらも演技力は素晴らしいのに、それゆえに気持ち悪く感じるほどであった。
極めつけはRUIだ。どうでもいいものを、無理矢理くっつけてくれた。
いなくても全くストーリー上支障はないのに、宣伝なのか??
「ライブ会場で待ち合わせ」と言って3曲も聴かされて、不愉快である。
冒頭、彼女と男性と意味ありげなシーンで始まるが、その話はその後全く出てこない。
とにかくあれこれとっ散らかって、ぼやけた作品であった。
こういう最近の携帯小説みたいな話は、43歳には感動できない。
すみませんが、辛い評価になります。
ぽ子のオススメ度 ★☆☆☆☆
ダンナのオススメ度 ★★★☆☆
話は嫌いじゃないけどチョット強引な運びが気になったEE:AEB60