人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

エリザベス

私たちは、激しい睡魔と戦っていた。

眠い。

こんな事なら、早く寝ておけば良かった。

昨夜も3時半まで狩猟に出ていたのだ。

なんだかそんな自分達が誇らしいのが、怖い(笑)

しかし、そのツケは回ってくるのである。

今日のメインイベントは、大五郎の去勢手術である。

この予定を軸に他の予定を入れるのだが、まぁ予定と言ってもラーメンであるEE:AEAC5

とにかくダイが病院にいる時間を極力少なくするために、午前の診療時間の終わる頃に連れて行き、「お迎えOK」の連絡が取れ次第病院へ、というコースにした。

そうなるとあまり遠くにはいけないので、本日はラーメンオンリーである。

しかし午前中に牛丼食べただけで、どえらい睡魔が襲ってきた。

これが幕開けであった。

「ダイを迎えに行ったら寝れる」と呪文のように唱え、その場その場をやり過ごす。

ダイはそれほど病院は嫌いじゃないし、私はあまり心配していなかった。

手術もオスなので比較的簡単なものらしいし、問題は私達と離れることぐらいだと思っていたが、迎えに行ったダイは・・・。

「手術自体は問題はなかったんです。」「が。」

が?

先生は笑顔で言ったが、困惑は隠せない。

サッと私達に不安がよぎる。

「エリザベスカラーが相当嫌なようで、凄く・・・興奮して・・・。」

相当暴れたようである。

・・・という事も、実はこの時点では私も「嫌がった」ぐらいのものだろうと思っていた。

しかし家に帰ってキャリーバッグから出すと、猛烈に暴れだした。

カラーを蹴って蹴って手で外そうと暴れ、しまいには飛び上がってひっくり返った。

「嫌がる」なんていうレベルではない。

パニックを起こしている。

見ると爪は血だらけであった。

こんな(泣)

先生はとりあえず3日ぐらいまでは頑張ってつけさせたいと言ったが、何とかならないものだろうか。

この頃はカラーをつけない病院も多いらしいが、それは傷口を舐めない前提であろう。

勝手に取って傷口を悪くしてしまうのは怖いが、もう見てられない。

私たちは眠くて眠くて仕方がなかったが、ダイの横に座って体をさすりながら、ウトウトして過ごした。

撫でている間は落ち着くが、突然「なんじゃあ、こりゃ!!」と我に返って暴れるので、安心はできない。

介護だ。

飲んじまったが、これは朝まで付き合う覚悟だ。

明日の家事は免除ね。

と思うと、つい酒が進んでしまうぽ子であるが。