何がきっかけで借りたのか。
鑑賞のペースが落ちているので、過去にリクエストしたものを思い出すことができないでいる。
どんなジャンルかも想像つかなかったが、青春音楽モノであった。
監督は「ストリート・オブ・ファイヤー」のウォーター・ヒル。
監督:ウォルター・ヒル
キャスト:ラルフ・マッチオ、ジョー・セネカ
ギターの才能を見出され、ジュリアード音楽院でクラシックを学んでいた17歳のユジーンだが、実はブルースに憧れ、今は亡きあのロバート・ジョンソンの幻の30曲目を捜し求めていた。
そして、療養所に収容されているロバートの相棒ウィリー・ブラウンを探し出し、幻の30曲目を自分に教えて欲しいと頼むのである。
しかし、そう甘くはない。
故郷に戻りたいウィリーは、療養所から連れ出す事を条件として要求、そこから二人の放浪の旅が始まるのだ。
ロバート・ジョンソンは、ギターテクニックを手に入れるために、クロスロード(十字路)で悪魔と契約したと言われている。
そして実はウィリーもそんな契約者のひとりであった。
彼らの最後の目的地は「クロスロード」。
そこに立って、ギターを弾き続けるのだ。
すると必ずヤツは現れる・・・・・。
ホラーではない(笑)
17歳のおぼっちゃまユジーンがひたむきにブルースに憧れ、放浪の旅を経て成長していく物語だ。
自分のテクニックにうぬぼれて強がるくせに、度胸はない。
ウィリーの「ブルースマンとはかくあるべき」という教えに逆らいながらも、かけひき、ケンカ、恋などを経験し、ブルースを知っていくのである。
そういったところから、これは音楽モノというよりも青春映画としての要素が大きいように思う。
しかしその角度から見ると、少々陳腐。
旅先で出会った少女・フランセスとの恋や、悪魔のセッティングしたギターバトルなどは、安っぽくて感情移入できない。
また、一番肝心な「悪魔との契約」の逸話を知らなかったために、その場面を見ても何をしているのかがわからなかった。
そのシーンだけがモノクロで意味ありげだったが、分からなければ意味はない。
しかし、音楽的な角度から見れば、面白い部分も多々あった。
ブルースは素直にカッコイイと思って聴けたし、その根底にあるものを垣間見た気がした。
この辺は後から知ったことだが、ロバート・ジョンソンの逸話、そしてクラプトンに続く悲劇。
「クロスロード」という曲について、より深く知ることができた。
そしてギターバトルでもの凄いテクニックを見せるのは、知る人ぞ知る、スティーヴ・ヴァイである。
ところで一応書いておくが、悪魔と契約をしたのはロバート・ジョンソンではなく、トミー・ジョンソンというギタリストだと言う説がある。
ロバートの方が有名でカリスマ性があるという事で、意図的に事実が変えられたらしい。
という事で、肝心な「クロスロードブルース」という曲には、悪魔と契約したとされるような歌詞は一切出てこない。
ぽ子のオススメ度 ★★★☆☆
ダンナのオススメ度 ★★★☆☆
雰囲気が良いEE:AEAD8ギターの演奏シーンも良いEE:AEAD8
ストーリーはイマイチ分かりづらいEE:AEB60
放浪の旅も悪くないねEE:AEAD8