人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

不忍池

昨日は上野に行ってきた。

カレーを食べただけではない。

雨が降っていたが、気温が下がって歩きやすいぐらいだ。

上野行き、決行。

バスで駅まで出て、西武線に乗る。

私は大阪のオバハンばりに、席取りに走る。

20分近く乗るのだ。私はこんな時間を、大切に勉強に使いたいのだ。

尻からのめり込むようにシートに座って、一息つくとバッグからDSを出す。

「英語漬け」だ。

本音を言えば勉強などではなくゲームでもやりたいのだが、ケチな主婦根性が、ソフトのエンディングを見ない事を許さないのだ。

トレーニング、トレーニング、テスト、トレーニング。飽きる。

しかし、今や電車の中でしかやらないのだ。

5分でも10分でも先に進まないと、次のソフトに移れない。

「ぽ子っ!!着いたよ!!」

高田馬場であった。

しくった、勝手に新宿まで行くものだと思って、ペース配分を間違えてしまった。

まだトレーニングの途中でセーブができない。

仕方なくDSのフタだけ閉じて、イヤホンもそのまま、東西線まで歩いた。

その辺で手を引かれている子供と同じ状態である。

地下鉄になると電車の音がうるさくて、トレーニングの成績も下がってくる。

しかし下げたくはないので、いい加減聞こえないと、Aから順に書いて、そのうち正解するのを待つようになった。

上野。

本当は動物園に行きたかったが、時間がなかったので、不忍池を散歩することにした。

前回上野に来た時には、暑くて断念した場所である。

とは言っても、ただの池だ。

蓮が生い茂る中にピンクの花を咲かせていたのがきれいだったが、あとはただの大きな池である。

カモ、カメ、サギ。

ここを動物園と思って、ぐるっと池を回る。

売店があった。

ステーキ串、うまそうだが、どうしてこんなに高いのだ?

毎度誘惑され、毎度手が届かない、高級野郎である。

その横におでんがあった。

先日炎天下の西武園に行った時に、「この暑さで許せない屋台は??」とダンナと考えたのだが、彼が「おでん」と言った時に殺意すら覚えるほど暑苦しさを感じた。

そのおでんが、不忍池にあったのだ。

たまたま涼しかったので怒りは湧いてこなかったが、どうしたら真夏におでんの屋台を出そうと思いつくのだろうか。

池1周で疲れ、戻る事にした。

しかしまだやらなくてはならない事があった。

楽譜だ。

新宿の楽器屋で、楽譜を買うのだ。

午前中、突然、「じゃあそろそろ曲を弾こうか。DEPAPEPE?」とダンナが言い出したのだ。

DEPAPEPE。

私の最終目標である。

相変わらず1日3分ほど、ドレミファソとCとGだけをバカ、もしくは飼い主に忠実な犬のように弾いていた。

その次がDEPAPEPE。

ダンナ流ギター講座。

Cが弾けるようになり、Gが5回中1回ぐらい、鳴ったような気がするようになれば、次はDEPAPEPEだ。

単なる気まぐれの上に成り立っており、明日は長渕剛かもしれぬ。

しかし結局、欲しかった楽譜がなかったので、代わりにサイモン&ガーファンクルを買ってもらった。

どこが代わりじゃい。ごもっとも。

実はこの楽譜の中に、欲しかったピアノ譜が入っていたのだ。

一石二鳥、ぽ子風に言うと、欲しかったピアノ譜だけのところに、違うギターの曲も弾けば半額になる訳だ。

帰りの電車で楽譜を広げ、練習する曲を決めた。

他にもたくさん曲が入っていたが、弾けば弾くほど楽譜が安くなる気がするので、どんどん弾いていきたいとぽ子は思った。

しかしだよ、弾けんのかね(笑)