何の前触れもなく、突然にその別れは訪れた。
始めのうち私達のその付き合いは、決して心地良いものではなかった。
やむ無き事情で付き合ってきたが、それも次第に慣れ、いつの間に私の一部になっていた。
このままいつまでもこの関係は続いて行くんだと、漠然と思っていた。
それは、安堵ですらあった。
二度目の冬が訪れ、私はダウンのジャケットのファスナーをキッチリと閉め、またこの駅に降り立った。
何の予感もなかった。
私は、またいつものように次の約束をして帰るはずだったのだ。
「えっ…。もう終わりって…。」
本当はこんな事をいつまでも続けてはいられないのだ。
いつかこの日が来る事は、出会った時からわかっていた。
「もう終わりだよ。」
何の心の準備もないまま、私は冬の夕闇に放り出されてしまった。
もうこの街に来る事はないだろうか。
西荻窪。
ところがどっこい、半年経ったら来なさいと。
虫歯は治ったけど、ちょくちょく検査した方がいいって。
悪くなってからじゃまた大変だから(笑)
まぁとりあえず、終わった。
わかってたら、帰りにあのデカいハンバーガーの店で飲んで帰ったのに!