寝れん。
昨日もおとといも酒を飲まずに寝たから、良く眠れなかった。
この頃酒の抜け、というか二日酔いの抜けが悪く、元の状態に戻るのに2日はかかるようになってしまった。
体のためを思って2日酒を抜いたが、果たしていいんだか悪いんだか。悪かないか。
まぁそんなんで眠かったから午前中ちょっと豪華に寝たかったのだが、そうもいかない。
今日は人が来るのだ。
つまり片付けなきゃなんないのだ。
人が来ないと片付けないのかと言われそうだが、まぁそれにかなり近いものはある。
それも自分ちの親だとか仲の良い友達あたりなら、汚れもの(服やら皿やらまぁ色んな汚いもの)ぐらいなら出しっぱなして笑っておくが、今日はスペシャルである。
娘ぶー子がカレシを連れて来ると。
カレシが挨拶したい。と。
これぐらいの年頃のオトコというものは、コソコソ家に上がってイチャこいてコソコソ帰るものだと思っていたが、感心する前にこっちがぶったまげてしまった。
どうしよう、どうしよう、カレシが来ちゃう、怖いよ~。
失礼があってはいけない。
私は「義父母が来るバージョン」の片づけを決意した。
とは言っても通り道とトイレだけで良いから、エリアとしては少なくて済む。
玄関へ行く。
普通に行儀悪く脱いだってこうはならない、という脱ぎっぷり。
いくつかの靴はゲタバコに入れ、残った靴は揃えておいた。ひぇ、セレビ~。
ゴミは掃除機で吸っちまえ。お~、きれいだ。
玄関から階段、ぶー子の部屋までをクイックルで掃いていく。
階段の途中に大きな観葉植物の鉢植えがあった。
正確に言えば「観葉植物であったもの」の鉢植えだ。
少しずつ生気を失くしていくも中途半端に水など与えられ、2年。
即身仏のようにそこにただじっと佇み、自分の運命を受け入れていたあの鉢だ。
いつの間に緑の部分はすっかりなくなり、触ると黄色い葉がカサカサと鳴った。
孤独死の老人に対し身内が「いつ死んだのか気が付かなかった。」などとひどい事を言うと思っていたが、私は一緒に暮らしていながら気付かなかったのだ。
いや、本当に気付かなかったのか?
あぁもう触れないで、この話!!今日で終わり、最終回でした。
で、その即鉢仏を、「即」じゃないな、「2年鉢仏」を寝室に隠した。
クイックル再開。
トイレの掃除。2階だけ。
ノルマクリア。
いやちょっと待て。
ぶー子の部屋だってもの凄く汚いぞ。
この部屋にそのまま上げるとは思えない。
となると、リビングで待たせる可能性あり。
皿のたまった流しも見苦しいな。
う~、いつになくハードな片付けである。
あっという間に昼になってしまった。
昼ご飯はダンナとぶー子が残したさんまだ。
2人とも4分の1程しか食べないで行ったから、両方合わすと4分の3+4分の3だから・・・4分の6?・・・まぁだからだいたいそんなもんを、私1人に与えられてしまった訳だ。誰か約分して。
さんまは焼き魚で一番好きなものだが、こりゃちょっと油っけーな。
渋谷のラーメン「のあ」で、巨大な角煮が乗っかって出てきた時と同じような状態だ。
敵は「量」ではない。「油」なのだ。
残してしまった。
仕事に行かなくてはならない。
私は、一度は着た「捨て服」、つまりたまには着ないといつまでたっても新品だよ、という理由だけで着る服をやはり脱いで、今シーズン買ったブランニューに着替えた。
だって今日はカレが・・・。
だれのカレだかわからなくなってきたぞ。
仕事から帰り玄関に入ると、2組のローファーがきれいに揃えてあった。
そ、揃っている!!
何度言ってもぶー子は靴が揃えられないから、生まれつきそういう能力が欠落していたのかと思っていたのだ。
自分もそうだが。
リビングに入り猫のトイレをチェックする。
トイレと言ってももうトイレではなくなってしまった。
ダンナが人工芝を敷いて、できないようにしてしまったからだ。
5つもあったトイレの規模の縮小を図っているのだが、やはりダメだった。
人工芝の下に一応ペットシーツを敷いてはおいたが、黄色いシミがまぁるくできていた。
掃除がやっかいだなぁと思っていると、「行っていい??」とぶー子からメールが来た。
え??ちょっと・・・今??え??いやぁ急ですねドキドキ。
しかしそれからちょっと間があった。
その間にエルが人工芝の上にうんこっこをしてしまった。
そのハンパないくっさいうんこっこが臭う中、2人は降りてきた。何たる不意打ち。
私じゃないですから、この臭い。
「あっ、どうもっ、よっろしくっ、お願いしまっ。」メロメロだ・・・。
カレシとふたりで「はっ」「はっ」と意味もなく頭を下げまくっていた。
泡食って2回もエルを蹴っ飛ばしてしまった。
あぁビックリした。なんじゃ、このトキメキは。
猛烈にタバコか酒が欲しくなったが、うんこっこの片づけが先だ。
ぶー子よ、そのカレ、離すんじゃないぞ。
また連れておいで♪(笑)