人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

パッキン加工・・・。

昨夜はヘッドフォンつけてラジカセのリモコンを手に準備するところまでやって

結局1曲も聴かないうちに寝てしまった。

聴き始めたら1曲じゃ済まないだろうから、たくさん寝れた気がして嬉しい・・・はずだったのに。

朝、あれは何時だ?

近所の工場からガッシャーンガッシャーンとどでかい鉄パイプを投げるような音で目が覚めた。

ふざけんなよ・・・今何時だと思ってんだよー・・・。

うちの目覚ましは6時20分に鳴るからそれよりは早いはずだ。

この非常識さは珍走団に並ぶ。

こんな時間にありえない、すぐ終わるだろうと思ってもなかなか終わらない。

う、うるさい・・・。窓を1つ閉める。これでまたひと段階目が覚める。

それでも音は鳴り響く。

う、うるさいぞー・・・。もう1つ窓を閉める。さらにもうひと段階目が覚める。

もう明るいじゃないか、あとどれ位寝れるんだよ・・・。

案の定、寝たかと思ったところで目覚ましが鳴った。

ダンナの時計が鳴る。ダンナが消す。

私の時計が鳴る。私が消す。ほぼ同時だ。

間髪入れず次のが来る。ダンナのケータイだが、「天国と地獄」に合わせて「起きんかい、ゴルァ!!」とダミ声で繰り返す。

本当に忌々しい。なんでお前にゴルァ!!と言われて起きにゃならんのだ。

しかしムカついて目が覚めるので奴らの思うツボだ。

続いてタイマーでテレビがつく。

もうわかったよ・・・。そんな気持ちで諦めて起きるのだ。

今日は仕事初日だ。午後1時から。

ダンナとぶー子を見送っても時間はまだいっぱいある。

しかし、ぶー子がいなくなった途端、猛烈に眠くなった。

こうなるとやることはひとつだ。

仕事が決まろうが決まるまいが、時間があろうがなかろうが、

眠くなったら寝る。そして毎日眠くなる。

いやちょっと待て、今日のは工場が騒音を・・・グー。

ひやっ!!

今日は1時から仕事で帰ってくるのは6時過ぎるだろうから

買い物先にしておくんだった!

慌てて起きてパソコンをつける。全然関係ないのだが。

このパソコンと猫のせいでどれだけ私の生活が乱されていることか。

パソコンいじってる時に猫が膝に乗ると最悪だ。全く動く気がしない。

さて、昨日散々悩んだこの仕事、結局やめることにした。

やる気がないなら早く言った方がいい。

行くと言ったので今日だけは行くが、そこでよほど凄い秘密兵器でも出ない限り、自分には向いてないのでやめる旨、話してくることにした。

秘密兵器なんてあるわけない。

予定どおり1mm程のゴムのバリをパチパチ・・・。

ところが秘密兵器は出なかったけど、驚くことが起きた。

これ、結構おもしろかったのだ。

いや・・・おもしろくはない。おもしろくはないんだけど、ハマり易いタチなので夢中になってしまったのだ。

「これやって下さい。」とデンと積まれると、何としてもパッパと終わらせたくなるのだ。

つまんねーよ、でもやめらんねーよ。

他にも5mm角ほどのシールをひたすら貼る、できた製品を梱包する、などがあったが

どれも夢中になってやってしまった。

かといってこれを毎日続けるかというと困ってしまう。

うー・・・。

休日は自由、時間は希望通り、時給も悪くない、人もいい人ばかり。

仕事はつまんないけど何とかやってけそうだ。

でもやりがいとか情熱とかそういったものがひとっかけらもない。

仕事を教えてくれたのは若い気の弱そうな男の人だ。

アンガールズと言ったらかなりわかりやすいだろう。

いい人過ぎて壷とか買わされちゃうようなタイプだ。

この人に、今日来て今日辞めるとは言いにくいなぁ。

この人だって自分が頑張ってやってる仕事を、1日で「自分に合わない」と辞めていかれるのはどんな気持ちだろうよ?

悩んだ。ギリギリまで悩んだ。

「雨、降ってきましたよ。洗濯物とか大丈夫ですか?」

もぅ~っ、不器用そうに気ぃ使ってくれんなよぉ。

・・・言えなかった・・・。

結局言えなかった。

まぁいい、まだ明日もあさっても言うチャンスはあるさ。

もうちょっと様子みてもいいか。

ロッカーに行くと、来たときにはなかったのにしっかり名前が入っていた。

・・・・・・なんか、抜け出せなくなるような気がする・・・。