人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子56歳。

「後始末」という仕事。

戦っていた。

昼にラーメンを食べてかったるくなり、ベッドで横になってまどろんでいたのだ。

その間にダンナは買い出しに行き、「始めるよ~」と声をかけにきた。

始まるか。

休日だもんな。

始めるなら早く始めなくては。

しかし、眠いのであるEE:AEB64私は睡魔と戦っていた。

1時間ぐらい経っただろうか。

やっと打ち勝ってリビングに下りると、ダンナはひとりで飲んでいた。

「やっと起きたか。」と言って飲み続けていたが、私はどうしても最初の一杯に手が出ない。

昨日も飲んだ。

帰ったのは一体何時だったのか。

体調は悪くはないが、なかなか「始める」ことができない。

黙ってテレビを見ていたら、やがて睡魔の反撃が始まった。

あっさり負けて、私は座椅子に沈む。

そうだ、いっそ飲まなければ、明日は楽なのだ。輝かしい月曜日を過ごすことができるだろう。

真っ当な一日を過ごすには酒を飲まないことだと、何度も思ってきたじゃないか。

目を覚ましたら、ダンナが寝支度をしていた。まだ時間は早いが、夜にF-1を見るために一度寝たいとのこと。

残された私だが、スパークリングワインも開けかけのまま残されていた。

炭酸である。

まだとても「酒」という気分ではなかったが、これも仕事と思って飲むことにする。

キツかったのは、最初のほんのふた口ほどである。その後は、急にバラ色の世界が開けたのだ。

不思議なものだ。体内にアルコールが回るにはもっと時間がかかるだろうから、これはもはや「反射」か。

他愛もない。「飲んだ」という事実だけで酔う準備が整ってしまうのである。

かくしてひとりで飲み始めたのだ。

ダンナが何時に起きて来るか知らんが、酔っ払った私が出迎えたら驚くことだろう。

明日の弁当と朝ご飯は、今のうちに作っておこう。