晩ご飯。
ダイニングテーブルにつく。
ダンナはもう先に座っていて、私を待っていた。
「お待たせEE:AE471」と言ってソファに腰を下ろすと・・・。
ぶぅぅ・・・・・。
「・・・・・・・。」
「フッ・・・。」
「フフフ・・・・・。」
なんじゃこの気の抜けた音は。最近のブーブークッションは本当になっちょらん。
まんまとかかってしまったが、それにしてもこの音はいただけない。
「ちょっとこれ、全然迫力ないよねEE:AEB2F」
「そうなんだよ、穴開いてるし、あんまり空気が入らないし。」
3代目のブーブークッションである。
どれも100均で買って来たが、どんどん威力が落ちている気がする。
初代のは、もっと遠慮なくえげつない音が出たものだ。ブーなんでものではない、ブビーEE:AEB30と弾け、踏んだ方としては本当に恥ずかしい気持ちになる。
私は凄くブーブークッションが好きで好きで、色んな人に仕掛けたものである。
あまりやると警戒して踏まなくなるので、インターバルを置いた後に引っかかるのもまた一興であった。
初代はどうしたんだろう。破れたか無くしたかしたのだろう。古き良き時代のビンテージだ、捨てる訳がない。
そして2代目になると、突然クォリティが落ちていた。
クッションの中にクッション材が入り、中央に小さな穴が開けられていたのである。
穴が開いているのだ、空気は抜けていく。
それを支えるためにクッション材が入っているようだが、こんなんでは空気圧が全然違う。
すかしっ屁が多くなり、面白くもなんともない。すかした本人は気づきもしないのである。
それでも時々は鳴るので、それで我慢していたのだ。
そんな中、先日の神津島で、ブーブークッションを見つけたのだ。
キャンドゥだ、近所にあるものとそう変わりはないだろうが、神津島マジックである。あんな場所で出会ってしまったサプライズでつい買ってしまった。
ところが家に帰って出してみると、これもクッション入りの穴開きである。
それに引っかかったのである、私が。
ぶぅぅぅ・・・・・。
ガックリきた。しまった引っかかったという気持ちに、この情けない音。
なぜこうなった、とダンナと憤慨した。
あまりにも下品だからとクレームでも来たのだろうか。
その後私もダンナの座る場所に仕込んだが、1週間経った今でもまだ鳴っていない。普通に座ったのでは、勢いが足りないみたいなのである。
その代わり、初めて仕掛けた時は2回鳴った。勢いがないだけ抜けが悪いようで、油断した頃にプーと言って「あれEE:AEB2F」となった。
あぁ、クォリティの高いブーブークッションが欲しい。
ダイソーもキャンドゥもダメだ。
100円で済まそうというのがいけないのか。
ダンナに恥をかかせたい。
可愛いあの子の、カッコイイあの人の尻をブヒーといわせてみたい。
もう叶わぬ夢になってしまったのだろうか。