一瞬たりともラッキーをひとりにしたくなくて、ダンナと交代でずっと膝に乗せていた。
今日は春並みの陽気だったらしいが、私の知るところではない。
だからといって、悲壮な一日を過ごした訳でもない。
ただ静かに、平和に、時間は過ぎて行った。
ラッキーを取り囲んで神妙な顔でいる私達を見て、娘ぶー子が言った。
「そんなんで最後まで付き合ってたら、神経やられるよ!いつも通り!ラッキーもそんな中にいる方がいいよ。」
そうかもしれない。
意識はなくても、いつものように私達の声がしていれば、いつものような安心感に包まれてくれるかも。
かくして映画を観たりゴロゴロしたりして、いつもの休日を過ごしたのであった。
寝酒程度に軽く飲む。
私もラッキーも、気持ち良く寝れますよう。