人間のクズ!

敵は自分の中にいる。ちょっとだけ抗ってみたくなった、ぽ子55歳。

鏡の法則

「鏡の法則」という本を読んだことがある。

ここでも感想を書いたが、要は人間関係は合わせ鏡だ、相手を許しさない、そうすればどんな問題も解決する、という話であった。

まぁ良く言われることである。

不思議なことに、私が不機嫌そうにしていると、それは伝染する。逆に相手が不機嫌そうだと、それは私にも伝染する。

やはりニコニコと明るく人に優しく接していれば、おのずと周りの空気も明るく優しくなるものだ。

しかしだよ、世の中にはどうしても許せない相手と言うものもいる。

許せないんだから、許したいなどとは思わない、このままでいい。そうなると関係は悪いまま、空気も悪いまま、変わることはない。

許せないのだ、それで構わん、と思っていたのが父であった。

母の死を通して、何となくまた家族として付き合うようになった。

十数年ぶりにまともに会った父は相変らず俺様で、あちこちでも衝突しているようだ。

それでも、母の死は私達の関係を大きく変えた。

「母の死」という共通の試練を乗り越え、「残された家族」という同じ立場になった。

おのずとこの関係を大切にしたいという気持ちが生まれ、それが伝わることによってお互いに変化が現れる。

父は、人を悪く言う。

あいつはどうだ、あの野郎、と、憎しみに囚われ、過去に囚われ、時々それが噴出する。

ちょっと前までは私も「あの野郎」の一人だったはずだ(笑)

また始まった、とこれまでなら私もいちいちそれにつっかかったりしたが、否定せずに「ハッピーでいこうよ」というように諭すと、「そうだ、ぽ子の言う通りだ、間違いない。」とまで言うようになった。

それが、切ない。

こんな父を大切にしなくては、と思う。

鏡の法則。

もう一度今、あの本を読みたくなった。