そして数日後の「ハイちゃん」も、同じだった。
動きが悪い。
上の方に行ったまま、あまり動こうとしない。
エサの食いつきも悪い。
調子が悪いのは明らかだが、また塩浴を急いで死なせてしまうのが怖い。
とりあえずまだ猶予はありそうだったので、様子見とした。
次に見た時にはもう、死んでいた。
みかんからの連鎖の共通点だ、気がついたらもう、死んでいるのである。
そしてついに、「生シラス」と「ぐんて」、最後の2匹も同じように動きが悪くなっていった。
特に生シラスは体をバクバクさせて苦しそうで、このままではもうすぐ死ぬことが目に見えている。
「ほっぺ」が塩浴の最中に死んだので、もう余計なことはしたくないと考えていたのだが、その後の「ハイちゃん」もあっという間に死んだことを考えると、塩浴が直接の死因になったとは思えない。
このまま確実に死ぬのなら、やはりできるだけのことをしてみようという気持ちになったのだ。
比較的動きのいい「ぐんて」は、まだ様子をみることにする。
「生シラス」を隔離し、慎重に水合わせをしながら塩を少しずつ入れていく。
のんびりもしてられないが、ここを急いでメダカに負担をかけたくない。
夜中の2時半に、こちらがギブアップした。
水は1リットルほど、塩分濃度は目標の4分の3ほどのところであった。
私は寝るが、生シラスは死ぬだろう。
ぐんてがどうなっているかだ。
そして朝、思わず悲鳴を上げてしまった。生シラスもぐんても生きていたのだ。
生シラスは相変わらずほとんど動かないままだったが、ぐんてはいくらか元気になったように思う。
昼になった今も、その状態を保っている。
しばらくは、この環境で過ごすことになるだろう。
その間に考えなくてはならないことがある。
死の連鎖の原因をつきとめないと、同じ繰り返しになってしまう。
原因を、取り除かなくてはいけない。
私は色々調べながら、考えた。